Higuchi Kaede 2024-2025 LIVE Tour “BREAKING”レポート
OP映像で映し出されたのは、スーツケースを片手に空港に降り立つ樋口の姿。OP映像が終わり会場が暗転すると、「ただいま~! 東京ー!!」と高らかに言い放ち、樋口がオンステージ。「アイムホーム!」でライブが開幕すると、スーツケースを持ったまま歌唱するという珍しいステージングで会場を沸かす。背景映像では台北公演のゲストとして出演した叶、壱百満天原サロメ、遠藤霊夢、レン・ゾットらとともに、観光をした際の写真が次々と映し出された。
2曲目は瀬戸美夜子が作詞を担当した「Feel it now」。跳ねるようなメロディーに乗って、笑顔でパフォーマンスをした樋口は、制服からアーティスト衣装に着替え、ジャジーかつファンキーな「恋すな」を披露。お立ち台に上がり、エネルギッシュな歌声を会場全体に響かせる。間奏では軽快なビートに合わせて、身体全体でリズムを刻みながら、こぶしの効いた掛け声で観客の熱気を引き出していく。
続いて「野球讃歌」では、バットを担いだ樋口が登場。間奏では「台北のときはサインボール投げたけど、今度はボール打ちたくなってきたので、今から打っていきたいと思いまーす!」と、バッティングティーの野球ボールを客席に打ち込んでいく。勢いそのままにバンド紹介も済ませ、コール&レスポンスもたっぷりに盛り上げると、「さあ受け取れた人、大事に持って帰ってね〜! そしたら、曲に戻りたいと思いまーす!」とらしさ全開のパフォーマンスで、開幕パートを締めくくった。
「台北から東京へ帰ってきましたー!」「東京公演、台北公演とぜんっぜん違います!」と、本公演への意気込みを語る樋口。本日初となるMCを終えると、オンラインRPG「マビノギ」とのコラボ楽曲「MML」、2020年12月にリリースしたメジャー1stアルバム「AIM」に収録された「アンサーソング」を立て続けに歌い上げた。
ここからはゲスト陣とのコラボパートへ。コラボパートでは、開催地である東京を意識したセットリストが用意されており、エナー・アールウェットとフジファブリックの「桜の季節」、周央サンゴとともにくるりの「東京」、藤井フミヤの「下北以上原宿未満」を文野環と、SUPER BEAVERの「東京」を月ノ美兎と披露した。
また、東京公演では新たな演出として、ストーリーパートが盛り込まれており、コラボ歌唱後にゲスト陣が朗読を披露。それぞれの朗読により“星空を取り戻そうとする1人の女の子と、それを取り巻く都市の姿を描いた物語”が紡がれていくと、最後は樋口がSaucy Dogの「東京」をスタンドマイク1本で堂々歌唱。さらに、「mimi」につなげると、ステージ上には雪が舞い、感動的な雰囲気に包まれる。
ここで私服衣装に着替えると、ファンメイドメドレーパートへ。「放課後Memory」「東京アセンション」「夕暮れリフレイン」「フィクションなんて言わせない」「楓色の日々、染まる季節」と活動初期を彩った数々のファンメイド楽曲を立て続けに全身全霊で歌い切った。
ようやく本日2度目となるMCパートへ。関西弁混じりの軽快なMCに会場からは自然と笑みがこぼれる中、「一緒にライブを作ってくれたみんなも呼ぼうかな? みんなー!」とゲスト陣を招集。樋口の希望で盛り込まれたという朗読パートについて、「皆さんのおかげでやりたかったことができました。ありがとうございます!」と振り返ると、「みんなで1曲歌っちゃう?」と、「Budding!」「Take My Chance」を全員で大熱唱。タオルを振り回し、会場と一体となる圧巻のパフォーマンスを披露すると、ステージと客席の距離が一気に縮まったようだった。
「なんと……ライブも残りわずかとなってきました! 一気に行くのでみんな付いて来てくださいねー! それでは、ラストのブロック行きましょーう!」と「Reset and…」へ。疾走感あふれるサウンドのうえで、持ち前の力強さを爆発させると、「本日ラストの曲で〜す! 皆さんありがとうございましたー! 樋口楓でした〜、バイバーイ!!」と最後の1曲「キュンリアス」につなげていく。ラストスパートをかけるように、さらに熱量を増していくステージングで歌い上げると、大きな歓声に包まれる中、「また3分後とかかな〜(笑)」とアンコールパートを匂わせて会場の笑いを誘い、ステージを後にする。
すぐさま巻き起こる手拍子とアンコールの大合唱。ライトが再び灯ると、その声に応えるように「皆さ〜ん、ありがとうございます!」と颯爽と樋口が現れる。「この曲ね、ダンスがあるので一緒に覚えてもらってもいいですか〜?」と「こんな良い時間に何してんねん!」サビのダンスを観客にレクチャー。サビでは会場全体がダンスフロアに早変わりした。
最後のMCパートでは重大告知も発表。「第1期に引き続き、アニメ『転生したら第七王子だったので、気ままに魔術を極めます 第2期』のオープニング主題歌を担当させていただくことになりました! タイトルは『CALLING†(コーリング)!』」と新曲のタイアップを明かす。
さらに、「ライバーは星に似ていると思う。みんながいてくれるから星は見つけてもらえるし輝ける」「でも輝きが見えない星だって星……きれいな星じゃなくてもいつか誰かが見つけてくれるかもしれないからさみしくない」「にじさんじの活動を通して感じることができた。みんな変わらず応援してくれてありがとう!」とファンへの感謝を述べる樋口。1つひとつの言葉に、ファンへのまっすぐな思いと感謝が溢れていた。
ライブの終幕を惜しみながらも、「“BREAKING”ライブツアーありがとうございました!台北も東京も楽しかったです。ラストの曲いきます!」と「MARBLE」へ。「今日は本当にありがとうございました!これからもにじさんじを、そして樋口楓のことをよろしくお願いします! またどこかでお会いしましょう!」と、最後まで笑顔を絶やさず、全力でライブを駆け抜けた。
ライブを終えた樋口楓からコメントが到着
樋口楓
今日は樋口楓のライブツアーということもあって、私がステージに上がった瞬間からすごく大きな歓声が聞こえてきました。その声で一気に緊張が吹き飛びました。あとは「Budding!」と「Take My Chance」を歌唱したときに、ゲストの方とお客さん全員で声出しできたのも心に残っています。
ライブが終わった今の率直な気持ちとして、「大人になったな」と思いました。それは私自身もそうだし、私のことを応援してくださるファンの方も、ライバーのみんなも、スタッフさんも含めて、みんなこの業界とともに成長しているんだなというふうに感じたライブでした。
人生うまくいかないこともたくさんあるけど、それが後悔する道だったとしても、それは成長にきっとつながるはずです。諦めないでゆっくりでもいいので、私と一緒に人生を続けましょう。今日はありがとうございました!
Higuchi Kaede 2024-2025 LIVE Tour “BREAKING”J:COMホール八王子セットリスト
1.アイムホーム!
2.Feel it now
3.恋すな
4.野球讃歌
5.MML
6.アンサーソング
7.桜の季節/フジファブリック(カバー) ゲスト:エナー・アールウェット
8.東京/くるり(カバー) ゲスト:周央サンゴ
9.下北以上原宿未満/藤井フミヤ(カバー) ゲスト:文野環
10.東京/SUPER BEAVER(カバー) ゲスト:月ノ美兎
11.東京/Saucy Dog(カバー)
12.mimi
13.ファンメイドメドレー
・放課後Memory
・東京アセンション
・夕暮れリフレイン
・フィクションなんて言わせない
・楓色の日々、染まる季節
14.Budding! ゲスト:月ノ美兎、文野環、周央サンゴ、エナー・アールウェット
15.Take My Chance ゲスト:月ノ美兎、文野環、周央サンゴ、エナー・アールウェット
16.Reset and...
17.キュンリアス
アンコール
1.こんな良い時間に何してんねん!
2.MARBLE