「やりたいことに100%の力を注いでほしい」マネージャーの献身的なサポート
──始めにお互いの第一印象と今の印象を教えてください。
ルイス・キャミー(以下、ルイス):初めて会ったときは真面目な方という印象でした。受け答えが丁寧ですし、ルイスが話したことや世間話を包み込むように聞いてくれて、それをちゃんと理解してから返してくれるんです。最初は寡黙な印象だったので、そんなにしゃべらないタイプなのかなと思っていたんですが、たくさん話すようになった今では、そこに「柔軟にやりとりをしてくれるいい人」という印象が加わりました。
マネージャー:ルイスさんは明るくてフレンドリーな印象でした。率先してコミュニケーションを取ろうとしてくださる方で、初めてお話してから約1年半経った今でもその印象は変わっていないです。
──では、お互いを一言で表すならどんな言葉が思い浮かびますか?
マネージャー:「コミュ力が高い」ですかね。
ルイス:お茶目!
マネージャー:えっ!? お茶目な部分ありますか? 「真面目」で通っているのですが……(笑)。
ルイス:受け答えは真面目なんですけど、仲良くなるといろいろ話してくれたり、面白い答えが返ってきたりとお茶目な部分が見えてきたんですよね。
マネージャー:そうなんですね……! たぶん、「ライバーさんの一番の味方でいたい」という気持ちで接しているからかなと思います。それに、お話しするのはすごく楽しいですからね。
──なるほど。続いて、普段のおふたりについてもお伺いします。マネージャーさんがどのようにルイスさんをサポートされているのか教えていただけますか?
マネージャー:ルイスさんはやりたいことがはっきりしていて、しかもそれをご自身で実現しようとされる方なんです。だから、「今はこれをがんばっているんだな」と見守りつつ、やりたいことへ100%の力を注げるように事務作業や提出物などのサポートをすることが多いです。
ルイス:確かに「温かく見守ってくれているな」と感じます。「新春!にじさんじ麻雀杯2025」に出演したときにカフェへお買い物に行ってくれたことがありましたよね?
マネージャー:行きましたね!
ルイス:ルイスが飲みたいドリンクはかわいいネーミングのもので、「こんなに真面目なマネージャーさんにこのドリンクを注文してもらうのは申し訳ない」と罪悪感があったんですが、結局麻雀杯の2日間とも買ってきてもらいました(笑)。
【 #にじさんじ麻雀杯2025 】お疲れ様雑談!感謝!【ルイス・キャミー/にじさんじ】
ルイス:あと、ルイスは炭酸飲料をストローで飲むので、買うたびに「ストローありますか?」って聞いていたんです。それが今では聞かなくても渡してくれるようになって、これもサポートの1つだなと感じています。ちなみに、ストローを使うのはフタを開けた瞬間に出てくるガスで息がしづらくなるからなんですけど、マネージャーさんには言っていなかったですよね。
マネージャー:初めて聞きました。ストローは袋で常備しているので、いつでも渡せます!
──カバンからさっと出てくるストローが想像できました(笑)。おふたりがいつもどんなやりとりをされているのかも気になります。
ルイス:世間話が多いかも。あと、マネージャーさんは麻雀やポーカーなど、ルイスが興味を持ったことを実際にやってみて報告してくれるんです。
マネージャー:そうですね。「麻雀を打ってみて、ここまで理解できました」など、最近あったことをよく話しています。経験してから配信や大会を観ると理解が深まりますからね。
ルイス:「ライバーが興味のあるものに触れてみよう、理解しよう」ということもサポートの一環だと思います。真面目!
マネージャー:ありがとうございます。あとは仕事の話もしますよね。
ルイス:お互いにリマインドし合っていますよね。マネージャーさんから「これは何日までです」と連絡がくることもあるし、ルイスから「この件って連絡きましたか?」と聞くこともあります。
ライバーを一生続けて「にじさんじ麻雀杯」を支えたい
──ルイスさんといえば麻雀関連の活動を精力的にされていて、ご自身のライバー活動における大きな柱の1つでもあるかと思いますが、麻雀に力を注ぎたいと思ったタイミングはいつだったのでしょうか?
ルイス:2020年の始めくらい、にじさんじのライバーさんの中でサバイバルゲーム「ARK:Survival Evolved(以下、ARK)」のアイランド編が流行っていた時期です。実はライバー活動以外にもいろいろと大変なことが多かった時期で、ライバーを続けるか迷っていたんです。
でも決断する前に、「ARK」を楽しみながらほかにも何かチャレンジしてみようと考え、たどり着いたのが麻雀でした。麻雀漫画が好きで読んでいたし、当時はにじさんじで麻雀をしているライバーさんも多くなかったから「これだ!」と。せっかく始めるならめちゃくちゃがんばってみようと気合いを入れて麻雀を学び始めました。
──そこからルイスさんの麻雀の歴史がスタートしたんですね。何か目標はあったのでしょうか。
ルイス:はい。当時もにじさんじの麻雀大会はあったんですけど、本気で戦うというより「みんなで楽しもう」みたいな空気感が強かったので、まずはそれを変えることを目標にしました。
麻雀を始めてから2、3年目で徐々に真剣勝負の大会に変わって、天開(司)さん主催の「神域リーグ」などが始まったり、ガチの大会が増えていったりしたんです。
マネージャー:本当にすごいですよね!
ルイス:最初に「やるぞ!」って決めた瞬間から、「骨を埋めるくらいの気持ちで向き合わないと中途半端になるし、強くなれない」という覚悟でがんばってきたので、実現できてとてもうれしかったです。
──ライバー活動をかけて取り組まれていたんですね。ルイスさんが麻雀の配信を始めてから5年ほど経ちましたが、スタート当初から現在までを振り返ってどんなお気持ちでしょうか?
ルイス:最初はリーチ(※1)をしてみる、タンヤオ(※2)を作るみたいな基礎的な配信をしていたルイスが、今ではパブリックビューイングでみんなが泣いてくれるようなカッコいい麻雀を打てるようになって……それがとにかくうれしいです!
※1 アガリ(=勝利のために必要な牌が揃った状態)まで残り1枚になったことを周りに宣言する行為。
※2 字牌と1・9の牌を使わず、2〜8までの牌だけで作る手のこと。役(=アガリを成立させる条件)の1つ。
ライバー活動を続けるために麻雀を始めましたが、今はずっと続けていきたいと思っています。もしやめてしまったら、覚悟を持って挑戦したあのときのルイスを裏切ってしまう気がするんです。
──過去のルイスさんが今のルイスさんを支えてくれているんですね。
ルイス:だから一生ライバーを続けたいし、これからも「にじさんじ麻雀杯」を支えていきたいです。そして昔の自分に「あなたががんばった姿だよ」って伝えたい。ルイスにとって守り続けたい歴史なんです。
──胸が熱くなるお言葉でした! ルイスさんが真摯に麻雀に取り組まれ、麻雀関連の活動が広がったからこそ得られた経験やさまざまな方との関わりもあるかと思います。その点はいかがでしょうか?
ルイス:「雀魂」のYouTube公式チャンネルで配信されている番組に5年ほど出演させていただいていて、現在は同じチャンネル内の「社務所通信」(通称・しゃむつう)で司会を担当しているのですが、毎月麻雀プロの方や別の業界の方とお話しをする機会があるんです。
【第50回】#しゃむつう ゲスト/千羽黒乃、鴨神にゅう
ルイス:VTuber同士の場合はノリやミームで会話が進むこともあるんですけど、別の業界の方の場合は「自分の意図がどうすれば伝わるか」を考えて、丁寧にやりとりすることが大切だと学びました。そのことを意識してお話しするうちに、相手の立場に合わせたコミュニケーションが取れるようになったんです。
──いろんな方との関わりが増えたことでコミュニケーション能力が向上したんですね。
ルイス:舞元(啓介)さんや天開さんと話す機会が増えたこともコミュ力が上がった理由の1つです。おふたりとの関わりが始まった頃のルイスは「ふふふ」って感じのおっとりさんだったんですけど、舞元さんと天開さんのプロレスのような会話に鍛えられ、トークスキルが磨かれました。そんなふうにいろんな人と話したり、コラボをしたりする中で「会話はエンタメなんだ」と学んだんです。
さっきマネージャーさんがルイスのことを「コミュ力が高い」って言ってくれましたが、それは間違いなく麻雀をやり込んだからこそ得られたものだと思います。
マネージャーが感じたルイス・キャミーの“信念”
──マネージャーさんから見たルイスさんの強みや魅力はどんなところでしょうか?
マネージャー:麻雀に関して言うと、約5年の経験で得た知識量はもちろん、培ってきたものを生かした解説力だと思います。「にじさんじ麻雀杯」では、パッと盤面を見ただけで「これはこうだからこうで……」と説明されていて、その瞬発力に驚きました。
あと、天開さんが主催の「神域リーグ」でルイスさんのプレイを観ていたときに、すごく負けず嫌いなんだろうなと感じました(笑)。どうにかして勝ち筋を作ろうという気持ちが伝わってきましたね。
ルイス:(笑)
マネージャー:それくらい高い熱量で取り組めているって素晴らしいことですよね。麻雀以外で言うと、先ほどもお話したようにコミュニケーション能力が高いところです。周囲の人を楽しませる力があるなと思います。
──では、一緒にお仕事をする中で印象的だったエピソードはありますか?
マネージャー:ずっと考えていたんですけど、1つに絞るのが難しくて……。
ルイス:「しゃむつう」でお肉を食べた話が出るかなって予想していました。
マネージャー:あれは最高に美味しかったです! ゲストで出演された元料理人で麻雀プロの松ヶ瀬隆弥さんがお肉を振る舞ってくださった回があり、自分も食べさせていただきました。
この回はスタジオ収録で、ルイスさんもスタジオから参加されたんです。自分も立ち合っていて、収録中にルイスさんが美味しそうにお肉を食べている姿を見ていたら、「マネージャーさんにも食べてほしいんですけどいいですか?」と聞いてくださって。ワクワクしながらお肉が届くのを待ち、収録が終わった後に楽屋で美味しくいただきました。
ルイス:喜んでもらえてよかった!
マネージャー:ありがとうございます。配信のお話だと、「神域リーグ」でロンを見逃してツモった(※3)ところが印象に残っています。
※3 ロンは自分以外のプレイヤーが捨てた牌を受け取ってアガること。ツモはプレイヤー自身が引いた牌でアガること。「ロンを見逃してツモった」とは、ロンでアガれる状態だったが、より高い点数を狙うためにあえて見逃し、ツモでアガることを指す。
ルイス:担当してもらってから2回くらいそういう場面がありましたよね! 長尾(景)くんが相手のときかな。跳満直撃条件(※4)みたいな、めちゃくちゃ難しかったあの場面でも言われた気がします!
※4 特定の相手が捨てた牌で跳満(=高得点)をロンしてアガること。
マネージャー:その場面もよかったです!
ルイス:長尾くんに直撃すれば勝ちっていうところで、裏ドラ(※5)が1枚乗った結果1位になれたんですよね。しかもチームが一番苦しい状況だったので、すごく安心したことを覚えています。
※5 ドラは手元にあると得点が増える牌のこと。裏ドラとは、リーチしてアガった際にのみ追加で確認できるドラで、手元にあれば加点される。
【#神域リーグ2024 第八節】 第22試合~第24試合【ネット麻雀リーグ戦】。ルイスと長尾が対戦したのは第23試合。
マネージャー:あの試合ではルイスさんの信念を感じました。「絶対に1位を取って帰るぞ」っていう気概で臨んでいた姿も印象に残っています。
ルイス:麻雀やってるときのルイス、カッコいいでしょ?(笑)。
マネージャー:カッコいいです!
ルイス:マネージャーさんはいつも試合を見て「カッコよかった」って言ってくれるので、ルイスも「うわー!」ってうれしくなるんです。「神域リーグ」では毎回手に汗を握って見てくれていて、終わるたびに感想をくれました。そのたびに「もっとがんばろう」「マネージャーさんをがっかりさせたくない。喜んでもらいたい」と意気込んでいましたね。そんなふうにいつも見ていてくれるので、「今見てるかな」って思いながら麻雀を打っています。
あと、「雀魂」の公認プレイヤーになれたときにマネージャーさんと「にじさんじ麻雀杯」のディレクターさんがものすごく喜んでくれたことも印象に残っています。
マネージャー:ディレクターさんと大盛り上がりしました。
ルイス:面白いくらい喜んでくれていましたよね! その当時、にじさんじで公認プレイヤーの称号を獲得しているライバーはいなかったので、ルイスもうれしかったです。
【 #雀魂6周年】雀魂感謝杯 公認プレイヤー増員計画2。本大会では、緑仙も公認プレイヤーの称号を獲得した。
ライバー活動7年目、主催のコンテンツを「もっと大きくしたい」
──今年10月からライバー活動7年目が始まります。今後の目標やチャレンジしてみたいことはありますか?
ルイス:いろいろとチャレンジしてみたいことはあるのですが、一番は主催をしている「にじさんじ麻雀杯 花鳥風月戦」をもっと大きなコンテンツにすることです。今までは、“にじさんじの中だけで完結するお祭り大会”という色が強かったのですが、これからは外部の方たちにも楽しんでもらえるコンテンツにしていきたいと思っています。
──にじさんじの枠を飛び越えて、麻雀が好きなすべての方に楽しんでもらえる大会にしたいということですね。
ルイス:はい、そしてそれが麻雀プロの方たちへの恩返しにもなると思っています。ルイスはたかちゃん(多井隆晴さん)を始め、たくさんのプロの方にお世話になっていて、ここまで成長できたのもプロの皆さんのおかげなんです。だから、「にじさんじ麻雀杯 花鳥風月戦」で麻雀業界を盛り上げたいですし、プロの方ににじさんじのライバーをもっと知っていただきたい。そんなふうに相互理解が深まる大会へ成長させられたらと思います。
にじさんじ麻雀杯〜第4回 花鳥風月戦〜【#にじさんじ花鳥風月戦】
──素敵な目標ですね。麻雀以外のこともお聞きしたいのですが、ルイスさんのチャンネルで6月から投稿されているShortアニメも印象的ですよね。あのシリーズはどのような経緯でスタートしたのでしょうか?
ルイス:ファンの方に麻雀の活動だけじゃなくて、かわいいコンテンツも観てほしくて始めました(笑)。
マネージャー:かわいい一面もぜひ見ていただきたいですよね。自分もあのショート動画はお気に入りです。
ルイス:よかった。ファンのみんなからも「かわいい」と言ってもらえていてすごくうれしいです!
カフェバイトって憧れちゃうよねえ~ #shorts #アニメ #にじさんじ #手書き
──ルイスさんがストーリーを制作されているんですよね。
ルイス:そうなんです。マネージャーさんに「ストーリーはルイスが考えるので一気に作ってくれませんか」とお願いしてスタートしたんですけど、そのときマネージャーさんはどう思いましたか?
マネージャー:正直に言うと、「長く続きますように」と願っていました(笑)。でも6月に始めてから着実に本数を増やしていて、すごいことだと思っています。今では投稿されるたびに「今回もかわいい動画ができている!」と視聴者目線で観ていますね。
ルイス:2本目とかで終わらなくてよかった……!
マネージャー:ストーリーを考えること自体もそうですが、短く作るってとても大変なんですよね。でも毎回かわいいしストーリーもいいので、安心して観ています。
ルイス:マネージャーさんを安心させることができてよかったです。ストックも作っているので、今後も楽しみにしていてほしいですね。
──今後の動画も期待しております! 「歌ってみた」動画も投稿されていますが、歌へのご興味はどうでしょうか?
ルイス:ルイスはコラボの動画が多いんですけど、「ソロでも聴きたい」と言ってくれる方も多いんですよね。
マネージャー:自分も楽しみに待っています! 個人的には「ドライフラワー」の動画が好きです。
ルイス:そう言ってもらえるとうれしいです。ファンの皆さんもすごく喜んでくれるので、今後はソロでの動画もアップしていきたいと思っています。
ドライフラワー/ Cover ルイス・キャミー
──マネージャーさんにも伺いたいと思います。ルイスさんの今後の活動で期待されていることはなんでしょうか?
マネージャー:ルイスさんがやりたいことを一番にやってほしいです。ルイスさんがいきいきと活動するためにはそれがベストですし、ファンの皆さんもそんなルイスさんの姿を求めていると思います。
ルイスさんがやりたいことをスムーズに進められるように、できることはなんでもサポートするので、今後も気負わずに楽しく活動してほしいです。走るスピードが早かったり、違う方向に進んでいたりしたら「ちょっと1回止まりましょうか」と声をかけますので!(笑)。
ルイス:確かに「帰ってきてください」っていうときもありますよね(笑)。
マネージャー:そうですね。とはいえ楽しいのが一番ですし、ルイスさんが考えた通りに走り抜けたほうがやりやすいと思うので、基本的には見守っていきたいです。何かあれば「ここに麻雀牌が置いてありますよ!」って呼び寄せようと思います(笑)。