ベルモンド・バンデラスは“気配りの鬼”
――始めに、お互いの第一印象と今の印象を教えてください。
ベルモンド・バンデラス(以下、ベルモンド):初めて会ったときは、すごくスマートでそつなく仕事をされる方という印象でした。俺のマネジメントをしていただくにあたって最初から「ここはどうしたいですか?」「逆に変えたくないものはありますか?」と積極的に聞いてくださっていましたね。
その印象は今も変わっていないんですけど、時間が経つにつれて「フランクな面もある方だな」と感じることが増えました。提出物やXに投稿する写真を確認してもらったときに、感想を添えてお返事をくださるんですよ。その一言がすごくうれしいし、「歩み寄ってくれてるな」と感じます。
マネージャー:自分がベルモンドさんに初めて会ったときは、「なんて物腰の柔らかい方なんだ!」と思いました。お会いする前は「ダンディで貫禄があって……」というイメージを持っていたので、実は少し緊張していたんです。でも実際にお会いしたらすごく丁寧な方だったので、本当に良い意味でギャップを感じましたね。ベルモンドさんの担当をさせていただいてから約1年経ちますが、今の印象を一言で表すと「気配りの鬼」です!
ベルモンド:うれしい!
――どんなところが“気配りの鬼”だと感じますか?
マネージャー:例えば、ほかのライバーさんと何かをするときに「共演するライバーさんがどう思うのか」「自分はどの立ち位置なのか」ということを考えて行動されたり、スタジオに来たときにスタッフや共演するライバーさんへ差し入れを持ってきてくださったりするんです。それって、相手への思いやりがあるからできることだと思うんですよね。
ベルモンド:でも俺は今以上にマネージャーさんやスタッフさん、ほかのライバーさんのことを知っていきたいので、そのためにももっと皆さんに何かできないかなって考えています。
マネージャー:こうやってベルモンドさんの気配りを感じるたびに、「ベルモンドさんはスタッフや共演するライバーさんに“心の矢印”が向いてるんだな」と感じます。
――素晴らしいですね。続いて、おふたりが普段どのようなやり取りをされているのかを教えてください。
ベルモンド:チャットなどでは事務的な会話をしていますけど、会ったときはラフに話していますね。
マネージャー:テキストの場合は丁寧に送ることを心がけていますが、会って話すときは堅くなりすぎないようにしています。
ベルモンド:やり取りは仕事の話がメインですが、たまに雑談もしていますよね。
マネージャー:そうですね。最近の雑談だと、Nintendo Switch 2が抽選で当たったときにベルモンドさんに一番に報告したんですよ。そのときベルモンドさんは当たっていなかったので、「何がとは言いませんが当たりました!」って送りました(笑)。
ベルモンド:そうそう! だから「嫌味か!?」みたいな感じで返信しましたよね(笑)。
マネージャーと二人三脚で迎えた30万人記念の新衣装お披露目
――一緒にお仕事をしてきた中で一番印象に残っているエピソードはなんでしょうか?
ベルモンド:直近の出来事なんですけど、30万人記念の3D新衣装お披露目ですね。今まで自分で音楽ライブやお披露目のような規模が大きい配信をしたことがなかったので、何から取り組んだらいいのかわからなかったんですけど、マネージャーさんが手順を決めて、「これの期限が迫っていますが進捗はどうですか?」って確認しながら進めてくださったんです。マネージャーさんがいなかったら実現していたかどうかわからなかった、と思うくらいサポートしてくださって、本当に感謝しています。
【#ベルモンド3D新衣装】誕生日にはしゃぐ大人の姿を見よ【にじさんじ/ベルモンド・バンデラス】
マネージャー:せっかくの3D新衣装お披露目ですから、ベルモンドさんの魅力がより伝わる配信にしたかったんですよね。そのために自分にできることがあれば、という気持ちで進行を担当させていただきました。ですので、進行以外の部分で、ベルモンドさんにはどんな曲を歌うのか、誰と何をしたいかなど考えてもらって、ベルモンドさんのやりたいことができていたのであればうれしいです。
――では、マネージャーさんが印象に残っているエピソードも教えていただけますか?
マネージャー:自分も30万人新衣装お披露目なんですよね。特にお披露目に出演してくださったライバーさんの収録に立ち合ったときのことが印象に残っています。その場にベルモンドさんはいなかったんですけど、ライバーさんがベルモンドさんの優しい人柄について話していて「たくさんのライバーさんから慕われている方なんだな」と思いました。
あと、印象的な出来事とは少し離れますが、ベルモンドさんってなんでも自分でやってくださる方なので、一緒に仕事をしていると円滑に仕事が進んで本当に助かっています。
ベルモンド:それで言うと、俺はもうちょっと頼りたいと思っているんですが、いまいち頼り方がわからないんですよね。マネージャーさんがいる生活にまだ慣れていないのかも……。
マネージャー:活動8年目ですよね!? ベルモンドさんがそう思ってくださってるのであれば、ぜひもっと頼ってください。自分たちマネジメント側もベルモンドさんに甘えることなく、もっと頼ってもらえるようにがんばりますので!
好きなことを突き詰めて「自分の力を活かせる場所を見つけたい」
――ベルモンドさんはゲーム実況をメインに、料理や映画などお好きなことをテーマにして幅広く配信されていますが、今後やっていきたいことや配信を通して実現したいことはなんでしょうか。
ベルモンド:自分の好きなことをもう少し突き詰めたいですね。例えば料理なら、調理風景を実際に映した配信やロケもしてみたいし、映画なら、映画館で本編前に流れる注意事項の映像に出てみたいとか、やってみたいことはいろいろあります。
それらを叶えるために普段からアプローチをかけているので、好きなことを突き詰めながら「自分の力が活かせる場所を見つけられたらいいな」と思っていますね。
――今後の展開が楽しみです! ベルモンドさんは「歌ってみた」動画も投稿されていますが、楽曲はどのように決められているんですか?
ベルモンド:自分の歌声に合っているジャンルは、ファンの皆さんが喜んでくださるジャンルとイコールだと思うので、皆さんの反応を見て決めています。ただ、まだまだリサーチしている最中なんですよ。
――なるほど。ベルモンドさんが歌を歌うときに意識されていることもお聞きしたいです。
ベルモンド:特に意識しているのはがなりを入れることですね。自分の中では一番感情を込められるポイントだと思っているので、歌う前に入れる部分を決めています。俺の場合、なんだか歌っているというより“歌を演じている”という感じなんですよね。だからどんな曲を歌ってもミュージカルっぽさが生まれるし、それが歌の楽しいところでもあります。
【歌ってみた】怪物 covered by ベルモンド・バンデラス【にじさんじ】
マネージャー:ベルモンドさんの歌いいですよね! それに、「歌を演じている」っていう捉え方も面白いなと思いました。少し前に壱百満天原サロメさんのチャンネルで投稿された「#にじグラムカラオケ 【MILGRAM 歌枠】」でベルモンドさんが歌った曲もよかったですし、今後はミュージカルの楽曲も歌う機会などあったら楽しそうですね。
――今後の「歌ってみた」動画も楽しみにしております! マネージャーさんにも伺いたいのですが、ベルモンドさんの活動の中で魅力を感じているのはどの部分ですか?
マネージャー:メインの活動になっているゲーム配信です。RPGはストーリーが進む中でのベルモンドさんの反応が面白いし、「マインクラフト」ではいろいろな話題が飛び出す雑談パートがあったり、ベルモンドさんの強運から生まれた「ベルモンド教」(※)があったりと、どんなゲームでもベルモンドさんならではの面白さを見出しているんですよね。
※ベルモンドが「マインクラフト」で鉱石を掘り当てたり、さまざまなゲームのガチャですぐにお目当てのキャラクターなどを引いたりすることから、「ベルモンドの強運シーンを見ながらガチャを引くと当たりが出る」と話題になったことで生まれた概念。
【Minecraft】深夜マイクラ もう逃げられないぞ!史上最大の大掃除【にじさんじ/ベルモンド・バンデラス】
――ベルモンドさんのゲーム実況にはいろいろな楽しみ方があるんだなと思いました。続いて、マネージャーさんから見たベルモンドさんの強みも教えてください。
マネージャー:一番はフットワークの軽さですね。ベルモンドさんは、ライバーさんとのコラボ配信を始め、いろいろな方にお声がけいただくことが多いのですが、すぐに「参加します」とお返事をされるんです。
ベルモンド:そこは自分でも意識していて、「呼ばれたらとにかく行こう」と思っています。俺は自分から声をかけるのがあまり得意ではなくて、「相手がもし忙しくて断られたら立ち直れそうにないな……」って思っちゃうタイプなんです(笑)。呼ばれたら純粋にうれしいので、予定があっても優先することが多いですし、呼ばれたときのことを考慮して空けられる予定しか入れていないんですよ。
――徹底されているんですね!
マネージャー:すごいですよね。そうやって積極的に参加することでスタッフやライバーさんとのつながりが強くなりますし、実際に配信などで生まれた関係性や面白さなどもベルモンドさんの大きな武器になっていると思います。
ライバー活動が日常の一部に、構想中の新たな挑戦とは
――9月25日からライバー活動8年目がスタートして、11月3日に7回目のお誕生日を迎えられました。活動を始めた当初から現在までを振り返って、変わったと感じるところはありますか?
ベルモンド:前よりも肩の力を抜いて活動できるようになったし、「ライバー活動が肌になじんできたな」って感じますね。昔は配信をするときに意識的にスイッチを入れていたんですけど、今では自然と「よし、やるか!」って切り替えられるようになりました。
――今のベルモンドさんにとって、ライバー活動がどんな存在になっているのかも気になります。
ベルモンド:日常の一部ですね。仕事とプライベートを「オンとオフ」とよく言いますが、俺は配信をしてない「オフ」のときは、文字通りに電源がオフになったように静かなんです。だからこそ、「オン」になれるときが楽しみで仕方ないんですよね!
――オンとオフの切り替えができているからこそ、活動に集中できるんですね。ちなみに、これまでの活動の中で転機になった出来事はありましたか?
ベルモンド:デビューしてからしばらくは、どうしたら皆さんに俺の配信を観てもらえるのかわからなくて試行錯誤を繰り返していたんですけど、そんな中で突然、笹木(咲)が復帰後に投稿した「歌ってみた」動画(※)がバズって、そこから大勢の方に観てもらえるようになったんですよね。
※笹木が2019年1月に投稿した、初音ミクの楽曲「命に嫌われている。」の替え歌「笹木は嫌われている。」。歌詞に「ベルモンド・バンデラス誰やねん」という一節があり、それが話題になった。
【Minecraft】炭鉱夫が外に出てみた #1【にじさんじ鯖】。笹木の歌ってみた動画について語っているのは6:05頃から。
マネージャー:ベルモンドさんと笹木さんのエピソードはにじさんじの歴史の中でも大きな出来事ですよね(笑)。
ベルモンド:でかすぎますよね! ほかのライバーさんの発信によって俺もバズるという“俺ではないバズリ”だったので、正直に言うと戸惑いしかなかったです(笑)。「まだライバーとしての経験を積んでいる途中なのに、こんなに大勢の人に観てもらっていいのか……」と思っていました。
でもその出来事があってから、いろいろなライバーさんが声をかけてくれたんですよね。当時はライバーさんとの関わり方がまったくわからなかったんですけど、配信などに呼んでもらううちに覚えることができたし、交流も深まりました。
マネージャー:改めてスタート当初のお話を聞くと、試行錯誤をしながら配信やさまざまな出来事を経験したことで対応力が身に付いたり、ご自分のスタイルが定まったりしたのかなと思いました。そう考えると、すごくいい経験をされたんだなと感じましたね。
ベルモンド:そうですね。当時だからできた経験や俺だからできた経験をたくさんさせていただきました。
――たくさんの努力と経験を積み重ねてこられたんですね。そんなベルモンドさんが新たに挑戦したいことはなんでしょうか?
ベルモンド:1年前くらいから言っているんですけど、オリジナル曲を出したいんですよね。そのためにいろいろ考えている最中というところです。歌ってみたい楽曲としては、勢いのある曲や危うい雰囲気のワイルドな曲なんですが、「1曲目はファンの皆さんが抱いている俺のイメージに沿った曲がいいのかな」という気持ちもあって、どっちがいいのか迷っているんですよね。そのあたりもマネージャーさんと相談しながら進めていきたいと思っています。
マネージャー:オリジナル曲は“ベルモンドさんのもの”なので、「ベルモンドさんがどんな曲にしたいか」が一番重要だと思っています。ですから、自分から「こういう雰囲気がいいと思う、この作家さんがいいと思う」と口を出せる要素が少ない領域だと感じているので、「ベルモンドさん、がんばれ!」と応援しつつ、できる範囲で最大限サポートしていきたいですね。
――完成を楽しみにしています! では、ベルモンドさんのライバーとしての目標はなんでしょうか?
ベルモンド:今よりもっと安定的に活動するために、新しいスキルを身に付けて活動の幅を広げたいです。司会にも挑戦してみたいので、任せてもらえるようにがんばれたらなと思っています。あと、ライバーさんがどんどん増えてきていますので、「ベルモンド・バンデラスだからできる活動」も意識していきたいですね。
――ベルモンドさんの新たな活動にも期待しております。では、マネージャーさんがベルモンドさんに期待されていることや「こんなふうに活動してほしい」という思いもお聞きしたいです。
マネージャー:わがままになってほしいです!
ベルモンド:ははは(笑)。
マネージャー:ベルモンドさんの印象を聞かれたとき、「周囲への気配りができる方」とお話ししましたが、その気配りを自分自身にも向けていただきたいんです。そして、ぜひマネージャーを頼っていただけれたらうれしいなと思います。時にはご自分の我を貫いていただきたいし、そういうベルモンドさんの姿を見てみたいですね。
ベルモンド:迷惑をかけないようにしながら、もう少し我を出したいな……。でも「迷惑をかけたくない」って考えているからなかなか我を出せないのかな?
マネージャー:まずはこちらのことを気にせずに言ってみてください! 難しい場合はちゃんとお伝えしますので(笑)。
ベルモンド:わかりました! じゃあ、これからもよろしくお願いします。
マネージャー:こちらこそ、これからもよろしくお願いします!