ローレン・イロアス 1st LIVE “FACE”レポート
真っ赤な照明がステージを包み込み、レーザーが鋭く走る。その中心に現れたローレンは、ピンスポットを浴びながらゆっくりとステージを歩き出した。オープニングナンバーは『No One』の幕開けを飾った「BRB」。ラップを織り交ぜたクールなこの曲を、力みを感じさせない余裕ある表情で歌唱していく。楽曲ラストには観客へ向かって拳を掲げる仕草も見せ、初のソロライブ開幕にふさわしい堂々たる存在感を示した。
間髪入れず披露された「SPY-DER」では空気が一変。遊び心を感じさせるトリッキーなサウンドに乗って、軽快なステップを交えながらステージを駆ける。「Oh」のフレーズ部分はマイクを客席へ向け、会場にコールを促す仕草も見せた。続く「赤の他人」では、ハイテンポなビートに乗りながらもどこか肩の力が抜けた歌唱を披露し、ライブ序盤ながら楽曲ごとに異なる表情を見せていった。
MCパートに移ると、「国際フォーラム、こんにちワッサー!」と叫ぶローレン。「アガりすぎて話そうとしてたこと全部忘れちゃった」「みんな本当にありがとう!」と興奮混じりに感謝を伝える。その後、「みんなー、こんにち?」と煽り、客席が「ワッサー!」と応えるコール&レスポンスを楽しむと、ライブは“感情”をテーマにしたパートへと突入していく。
「怒り」をテーマに据えた最初のブロックは、「逆光」からスタート。ローレンはお立ち台に上がり、メガホンを手に絶叫するような歌唱を披露。「怒りよ」というフレーズに合わせて、全身を使って感情を解き放つように歌い上げていく。曲の終盤には、LEDのガラスが割れる演出も相まって、怒りが爆発する瞬間を視覚的にも印象付けた。続けて、「ジッタードール」「革命道中」までを一気に駆け抜け、ライブの熱量は一段と高まっていった。
続く「憂鬱」パートでは、「神っぽいな」「乙女解剖」「Overdose」を披露。「神っぽいな」は一挙手一投足に色気を感じさせるような立ち振る舞いが楽曲の世界観を際立たせ、「乙女解剖」は歌唱中のダンスが印象的なアクセントとなった。そして、「Overdose」では煙草の煙を燻らせながら登場し、退廃的な世界観を表現。激しい感情をぶつけた「怒り」パートとは対照的に、内面へ沈み込むようなダウナーな空気が会場を包み込んでいた。
MCで「『FACE』ということでいろんな顔を見せていきたい」と語ったローレンは、「悲しさ」パートで「ロミオとシンデレラ」「ノンブレス・オブリージュ」「少女レイ」を歌唱。「ロミオとシンデレラ」では楽曲の持つ、甘く切ない一面を引き出すように感情を込めて歌い、「ノンブレス・オブリージュ」では「息を止める」の歌詞に合わせてひざまずき、切迫したような感情を表現する。そして「少女レイ」のアウトロでは、「逆光」の歌唱中に割れて以降、そのままになっていたLEDのガラスがすべて崩れ落ち、本来のステージが全貌を現す。ローレンが静かにステージ奥へ歩いていく姿とともに暗転する演出は、このライブの転換点を象徴するようなワンシーンとなった。
再び照明が灯ると、「楽しさ」パートへ。これまでの空気を一変させるような「トンデモワンダーズ」のポップなサウンドが会場を包み込む。すると、突如ローレンが光をまとい、通常衣装から新衣装に変身。一瞬の出来事に客席からは大きなどよめきと歓声が巻き起こり、この日最大級とも言える盛り上がりを見せた。白をベースとしたスタイリングに、胸元が大胆に開いたジャケットを合わせた新衣装は、「楽しさ」をテーマにしたパートの幕開けを象徴するような爽やかな装いだ。
サプライズで沸く客席を前に、ローレンも明るい笑顔を向ける。続く「シュガーソングとビターステップ」ではイントロから観客へクラップを促す。間奏で「せっかくなら最後の最後までみんなで盛り上がって、今日という日を最高の1日にしようぜ。行くぞ、お前ら。全力でついてこい!」と呼びかけ、会場の熱量をさらに引き上げる。その後、幸福感に包まれるステージの上で「神のまにまに」を披露し、感情を巡る4部構成の旅は笑顔で締めくくられた。
ライブも後半に差し掛かり、スタンドマイクの前に立ったローレンが歌い始めたのは「プロポーズ」。「楽しさ」パートでステージを大きく動き回ってきた姿とは対照的に、この曲では歌そのものへ意識を集中させる。視線や息遣いまで楽曲に溶け込ませるように、一言一言を丁寧に届けていく姿が印象的だ。終盤、「壊して」のフレーズではそれまで抑えていた感情を一気に解放するようにロングトーンを響かせる。ライブ後半の始まりを告げるだけでなく、ローレンのボーカリストとしての実力を改めて印象付けるパフォーマンスとなった。
新衣装から共通衣装へ着替えたローレンは「モエチャッカファイア」を披露。ダークでキャッチーなメロディと独特なテンポ感を持つこの曲を、余裕を漂わせながら歌い進める。その妖しげな空気を際立たせるようにステージでは炎の特効が次々と噴き上がり、会場の熱気は一気に最高潮へ達する。耳に残る中毒性の高いビートと炎の演出、そしてローレンの気だるげでありながら色気を感じさせる歌唱が重なり合い、楽曲が持つ独特な世界観を立体的に描き出した。
ライブ本編の最後を飾ったのは「メフィスト」。ステージを覆うスモークのなか、ローレンは低音から高音まで豊かな表現力を生かしながら、観客をドラマチックな世界観へと引き込んでいく。サビでは裏声も織り交ぜながら熱唱。感情を抑えるのではなく、すべてを解き放つような歌声が会場いっぱいに響き渡る。ライブ序盤で見せた冷静さも、中盤で爆発させた激情も、後半で描いた繊細さも、そのすべてを内包したようなパフォーマンスは、本編の締めくくりにふさわしい圧巻の一幕だった。鳴りやまない拍手と歓声を受けながらローレンはステージを去り、会場はアンコールを待ち望む大きな声援に包まれた。
アンコールに応えて再び姿を現したローレンは新曲「ダーリンメランコリー」を初披露。ポップでキャッチーなメロディの中にどこか危うさを秘めたような楽曲を軽やかに歌い上げると、「アンコールありがとうございます! お待たせ!」と感謝を伝える。そして、「新曲『ダーリンメランコリー』という曲を披露させていただきました。作詞作曲はかいりきベアさんです!」と明かし、客席からは喜びと驚きの歓声が上がった。
そして、「まだまだ盛り上がっていけるよな?」と笑みを浮かべながら客席を煽ると、続く「リロービート」で「お前らの全力見せてくれ!」と声を上げ、タオルを豪快に振り回す。観客も一斉にタオルを掲げ、会場全体が一つになって揺れる光景は、この日屈指の一体感を生み出していた。
最後のMCで「今日ライブをさせてもらって一生忘れられない思い出になりました。本当にみんなありがとう!今日という日を忘れないね〜」「これからもみんなで盛り上げていきましょう。最後の曲です、聴いてください!」と告げ、「ファタール」で真のフィナーレへ。感情を込めて歌い上げるローレンの頭上に銀テープが舞い、初のソロライブは大きな拍手に包まれながら幕を閉じた。
ローレン・イロアス 1st LIVE “FACE”セットリスト 東京国際フォーラム ホールA(東京)
1. BRB
2. SPY-DER
3. 赤の他人
4. 逆光(カバー)
5. ジッタードール(カバー)
6. 革命道中(カバー)
7. 神っぽいな(カバー)
8. 乙女解剖(カバー)
9. Overdose(カバー)
10. ロミオとシンデレラ(カバー)
11. ノンブレス・オブリージュ(カバー)
12. 少女レイ(カバー)
13. トンデモワンダーズ(カバー)
14. シュガーソングとビターステップ(カバー)
15. 神のまにまに(カバー)
16. プロポーズ(カバー)
17. 春嵐(カバー)
18. ヤミナリボーイ
19. モエチャッカファイア(カバー)
20. メフィスト(カバー)
アンコール
1. ダーリンメランコリー
2. リロービート
3. 鬼ノ宴(カバー)
4. ファタール(カバー)
ライブを終えたローレン・イロアスからコメントが到着
――イベントが終わった今の率直な気持ちを教えてください。
ローレン・イロアス
ここまでたくさん準備してきた分、やっぱり「失敗したらどうしよう」っていう不安もありました。でも、みんなの応援が自信に変わって、すごく楽しく走り抜けることができて。終わった今は、「すげえ楽しかったな」っていう達成感と「終わっちゃったんだな」って心にぽっかり穴が開いたような感じがあります。いろんな思いが入り乱れていて、言葉にするのが難しいような、すごく特別な感情になっています。
――イベント本番の中で、ローレンさんが特に印象的だった瞬間はどこでしたか?
ローレン・イロアス
一番はやっぱり「リロービート」ですね。あらかじめ「みんなタオル振ってね!」と言っていたのもあって、みんながすごくタオルを回してくれたんですよ。その一体感というか、「みんなでこれを作り上げてるんだな」「みんなもこのライブを成功させようとしてくれてるんだな」っていうのがすごく印象深くて。本当に楽しかったです!
――最後にイベントに参加・視聴いただいたファンの皆さんへのメッセージをお願いします。
ローレン・イロアス
ローレン・イロアス 1st LIVE “FACE”をご視聴いただき、本当にありがとうございました。ライブが終わっちゃって寂しいって気持ちは、きっとみんなも俺と同じであると思っていて。それでも、みんなの普段の生活も、俺の配信活動もこれからも続いていくので、これからも応援してもらえたらすごくうれしいです。本当にたくさんの応援が力になってライブを無事に成功させることができたと思っています。本当にありがとうございました。これからもよろしくお願いします!