自分だからこそできること、自分だけにできることが大事
──おふたりはソロアーティストとして活躍されていますが、ソロ活動だからこそ意識していることや、こだわっていることはありますか?
樋口楓(以下、樋口):私がレーベルアーティストの方針として掲げているのは、自分らしさを最大限表現するため、「歌いたい曲を歌う」ということですね。ライブでのパフォーマンスも、私はダンスが苦手すぎるのであえてそこは伸ばさず、ステージ全体としての演出や表現を見せるようにする。そういった意識を常に持っています。
特にステージパフォーマンスは、グループやユニットだと人数が多い分多彩な表現を見せられますし、ダンスなどを交えることも多いですが、私は1人だけでどうやってステージ全体を見せるかというところを考えていますね。それにVTuberは限られた領域でしか動けない場面があるので、どう体を動かすかも考えないといけない。だから、私はダンスを伸ばさない代わりに、ほかのグループに迫力・表現が劣らないよう、常に自分の動きを大きく見せるように意識して立ち回ろうと思っています。
「樋口楓『オリジナルメドレー ~ 響鳴 - Sugar Shack - Q ~』[Live Video]【『にじさんじフェス2023 前夜祭』Special Edit Ver.】」
──ソロだからこそ、樋口さんご自身の自己表現を大事にしていらっしゃるんですね。緑仙さんはいかがでしょうか?
緑仙:Rain Dropsのときと比べるとわかりやすいんですけど、あちらはメンバー6人で1つの作品を作るということになるので、全体の中でどう立ち回るべきかというところを意識しながらやってました。例えばライブのときは周りに合わせて「これくらいかな?」って探りながらだったり、レコーディングも6番目にみんなの歌を踏まえて収録するか、もしくはトップバッターでみんながこれから歌うことを踏まえた方針を決める収録だったり。一方ソロでは、その名の通り緑仙個人なので、オリジナル曲を作成して、ただ歌うっていうところからまったく違いました。言ってしまえば、Rain Dropsでは全体で6人分の出力だったものを、たった1人でやらなきゃいけなくなった、ということでもあるんですね。
だからそれまでは、1つのグループの中に自分のポジションがあって「これをやってればいい」というものだったんですけど、ソロではアーティストとして全部自分でやらなきゃいけないわけで。それこそRain Dropsで言うところの、元気なのも大人なのも子供なのも、全部自分でやらなきゃいけなくなった(笑)。アーティストとしての表現の幅・出力がだいぶ減るんですよね。
先ほどの楓ちゃんのお話は、ソロには限界があるっていう話でもあると思うんですけど、自分もそれは思ってて。そこで楓ちゃんはダンスを捨ててパフォーマンスに振ってるんだと思うんですけど、逆に僕は、その分を補うためにRain Dropsのときに始めたダンスを未だに続けていたり、ソロになってからも新しいことを身に付けるためにギターをがんばったりしています。やっぱりRain Dropsのときから応援してくれているリスナーさんに、緑仙1人だと物足りないとか思わせたくなくて。ソロとしてできることをどこまで増やせるのかって考えて、手探りでなんでもかんでも取り入れてみよう、の時期ですね、今は。
「緑仙 – ジョークス(#緑仙_1stLIVE Special Edit Ver.)」
VTuberをやっているだけでは得られなかったものがたくさんある
──アーティストデビューを果たしてから今日までの期間で、実現できてうれしかったことなどがあれば教えてください。
樋口:正直なところ、にじさんじって今200人くらい所属していて、それだけ多くのライバーさんにお仕事を振っているから、自分がやりたかった仕事がほかのライバーさんに回ることってそれなりにあるんです。これは、ある程度仕方のないことだと思います。一方レーベルでは「いい曲を作ってファンの皆さんにしっかり届けよう」という目標を目指しながら、私がやりたいこと・やってみたかったことをレーベルの方に手助けしていただいているなと感じています。
例えば私の場合は、ずっとゲームのタイアップがやりたかったんですが、それが最近叶いました。Lantisさんはそもそもアニメ・ゲームに強い音楽レーベルなのでそういう楽曲を作るノウハウがもちろんあるし、そこからコラボやタイアップの流れもちゃんとあったので、「いい曲を作ろう」というレーベルとしての第1目標を起点に、本当に1年もかからないくらいでゲームのタイアップが決まって、それがすごくうれしかったですね。レーベルに所属していてよかったなと思えた瞬間でした。
「樋口楓「MML」Music Video【オンラインRPG「マビノギ(mabinogi)」コラボ楽曲】」
緑仙:僕は普段VTuberとして活動していて、にじさんじに入ってから「自分は表現する側の人間だ」と意識するようになったんです。VTuberとレーベルアーティストでは求められることが違うから一概には言えませんが、でもその中でも音楽的に見れば自分の力だけでは立てないステージに立たせていただいてる機会がめちゃくちゃ多いんですよね。
それこそ例えばポルカドットスティングレイさんは今までは自分がいちリスナーとして聴いていたんですけど、アルバムの「パラグラム」ではポルカのボーカル・雫さんに楽曲提供していただけて、ほかにもcadodeのkoshiさんにも「パラグラム」に参加いただけました。しかもおふたりとも、個人的にもすごく仲良くしてくださるんですね。たぶんVTuberだけをやっていたらそういう関係にはなっていなくて、レーベルでアーティスト活動をしているからこそだと思います。
そこから派生する形にはなるんですけど、そういうつながりができる機会をいただけるおかげで、音楽としての悩みの相談や情報交換をできる相手ができるっていうのもすごくありがたくて。今まで自分がいちリスナーとして聴いていたような音楽のプロの方々に相談できる環境にいるのが、今すごくうれしいことなのかなって思いましたね。音楽に近づけてるような気がしています。
「パラグラム」通常盤
緑仙:それに自分がそうやって仲間内以外ともコミュニケーションを取れるタイプなんだなっていうのもわかってうれしかったです(笑)。たぶん、アーティストとしての意識や環境がなければ、そうはなれなかっただろうし、そのおかげで「ギターをがんばってみよう」とか、「歌詞を自分で書いてみよう」とか“表現する側”としていろいろ挑戦してみることはなかったと思います。
──ソロアーティストならではの場に身を置けていること自体が、緑仙さんご自身の新たなご縁や発見につながっているというわけですね。そしてそれが緑仙さんにはアーティストとして実現したかったものにもつながると。
緑仙:そうですね。実現っていうこととはちょっと違うかもしれないんですけど、僕めちゃくちゃ効率厨なので、自分が理想としている音楽には、できるだけ最速でたどりつきたいんですよ。だからよく「生き急いでる」って言われるんですけど(笑)。その意味でも、今はすごくありがたい環境に身を置かせてもらってるなって思います。
あと、VTuberとして見られているときには必要ない能力も求められるんですよね。例えば、VTuberって他人とのコミュニケーションはおそらくそんなに求められていないんですよ。マネージャーさんもいるし、運営さんもいるので、あんまり必要ない。だからアーティスト活動を通じて、そういった部分を出す必要があるのも楽しいなって個人的に思ってますし、そういう経験をどんどん活かして、音楽的にもいろんな影響を受けながら、VTuberのアーティストっていう形で、もっともっと1人で制作できるように強くなっていきたいと思っています。
それぞれのスタンスから見える、 ライバー活動・アーティスト活動両立の大変さの感じ方
──ライバーとアーティストを両立するにあたって、大変なことや苦労することなどはありますか?
樋口:苦労は感じてないですけど、あえて1つ挙げるとするなら、お金が発生しない仕事があることかなって思います(笑)。アーティスト活動のなかでも特に告知や宣伝に関するお仕事は、にじさんじだったら発生するような報酬が発生しないことが多いんです。CDを売り上げないとどんどん制作費の予算が減っていくっていうのは理解しているので、自分の曲のためにもちゃんと宣伝しなきゃいけないから、自発的にがんばれるんです。
ただ、にじさんじとしての案件があっても「その日はレーベルの方で埋まってるから、この案件は入れられないね」みたいな感じで、アーティスト活動を優先した結果、ライバーとしての案件が流れたりすることはあったりします。でもそれ自体はそんなに不満はないですね。ぶっちゃけ外から見たら、ライバーとアーティスト両方やってると、「忙しそうだね」「大変そうだね」とか思われるんですけど、私はそんなに負担ではないです。
むしろ外に出ずに家にずっといると鬱っぽくなっちゃうので、逆に外に出していただける機会があると助かりますし、ほかにも自分のラジオ番組にアーティストさんがゲストで来てくださったり、作詞家さんや作曲家さんと直接新曲のミーティングをさせていただくことで、自分の経験値になっているなと感じるので、そんなに大変なこととか苦労することはないかもしれないです。
樋口楓がパーソナリティを務めるラジオ番組「樋口楓のこんな良い時間に何してんねん!」のビジュアル。
──緑仙さんはいかがでしょうか?
緑仙:言うなればライバーって、タレント活動をやっているわけじゃないですか。そのライバー活動をがんばって僕自身のタレント色が強くなればなるほど、アーティスト活動にすごい影響があるなって思うんです。それが個人的に最近の課題でもありまして。
ライバーは、雑談だったり歌だったりゲーム配信だったり、そういうところで「自分はどういう存在か」って出していくわけですよね。こういう性格で、普段こういうことを考えていて、こういうものが好きで……、って自己開示してるわけですよ。それによって「これが好き・嫌いなんだ」「こういうものが得意・不得意なんだ」っていうのが見えるから、リスナーさんはそれを楽しんでくれるし、お仕事もそれに合う形でいただくんです。
でもアーティストは、それを音楽で表現する仕事じゃないですか。今こういうこと考えてます、世間に対してこういう不満を持っています、今こんな恋愛をしています、そういったことを音楽で表現するはずなのに、ライバーだったらそれを雑談で言っちゃうんですよ(笑)。
だからそういった自分の考えや思ったことを歌にしてお届けするアーティストとして見ると、雑談やらゲーム配信やらまでしていると本当にキリがないというか、出しすぎな気がしているんです。じゃあ「アーティストって音楽以外ではどこで自分を出しているんだろう」って思って見てみると、やっぱり雑誌やメディアのインタビューがメインで、せいぜいあったとしてもラジオとかなんですよね。自分自身のYouTubeチャンネルで「どーもー!」ってやってる人はあんまり見かけないです(笑)。
「『歩く自己啓発本』こと緑仙の人生の生き方 #shorts」
緑仙:だからといって完全にアーティストになりたいからVTuber活動を抑えますっていうのも、VTuberであるからアーティストの仕事をさせていただけている部分があるわけでもあるので変な話だと思っていて。そう考えてみると、タレント性とアーティスト性っていうのをこれからどういうふうに両立させていくかってすごく難しくて、そのバランスが今後の課題だと思っています。
突き詰めればもっとアーティスト活動と分けられると思うんですけど、タレントでもある以上完全に100%分けることはできない。この辺のバランスは、デビューしてからずーっと考えてますね。タレント性を出しすぎるとキャラソンにもなっちゃいますし。ほかにも、1人でやらなきゃいけないっていうこと自体にプレッシャーを感じるときがあって(笑)。一緒に悩んだり考えたりとかできる相手もいないんですよね。それこそ緑仙ソロでメジャーデビューするかもしれないってなったとき、一番に相談したのが楓ちゃんだったんですよ。
樋口:確かに来たなあ。
緑仙:そのとき僕らはあんまりマブとかでもなく、何か一緒にやってるでもなく、でもLINEしてて(笑)。急に「こういう話があって……」って楓ちゃんに相談したら、「1人でやるっていうのはすごく寂しいものだよ」って言われたんですよね。以前楓ちゃんとRain Dropsが一緒のステージになることがそこそこあったんですけど、楓ちゃん目線で見たRain Dropsの様子とかを引き合いに出しながら「楽屋とかでRain Dropsが仲良さそうにしてるのを見て、すごくいいなと思ってた。でも1人は1人でいいことがあるし、緑仙のやっていきたいことを考えると1人でも挑戦してみていいんじゃないの?」って言ってくれて。それに背中を押される形でデビューしてみたんですけど……、やっぱり1人は寂しいって思うこと、たまにありますね。
樋口:そうなんだよね。
緑仙:いやー、マジで楽屋でそれ感じるよね? Nornisと一緒のときに感じるよ、僕は(笑)。
樋口:Nornisはすごく仲良いからね(笑)。
緑仙:どうしたらいいかわからないこととか、楓ちゃんは初期から1人で活動してたから、当時はそもそも相談する相手を探すのすら難しかったと思うんですよ。今はいるかもしれないけど。それで、ライバー活動と音楽の両方の面で相談する相手を見つけるのは、さらに難しいと思うんです。
音楽だけの相談だったらバンドの知り合いとかミュージシャンの人に相談すればいいけど、それに加えてタレントとしての相談相手ってなるとマジでいなくて。だから僕はこのタイミングでメジャーデビューさせていただいたから、相談する相手として楓ちゃんがいたし、ほかにも音楽の活動をしているライバー自体はにじさんじにたくさんいるので、そこは大丈夫そうかなとは思ったりはしています。
1人のアーティストとしての願い、1人のVTuberとしての願い―― 現代における音楽表現者として、最先端にいる2人ならではの風景
――おふたりが目指していきたいアーティスト像や、挑戦したい音楽の形など、今後の展望についてお聞かせください。
樋口:私の歌を「歌ってみた」されたらうれしいなって思いますね。自分の曲を歌ってもらえるとか、TikTokなんかで使ってもらえるとか、そういうのがこの時代にすごく合ってるし、VTuberっていう特性も活かしてるんじゃないかなって思ってます。ただそういう曲を意図的に作るってめっちゃ難しくて。何がバズるかもわからない世界だから、あんまり意図的にそっちに振りすぎるのも変かなと思うので、今のところは軸をブレさせずに活動していって、いつか自然とそういうところで歌ってもらったり使ってもらえたら一番かなって思います。
「GAME GIRL」通常盤
樋口:それ以外のところでは、いつも好きなアーティストさん、作ってもらいたいと思ったアーティストさんに曲を作ってもらったりしているので、そういう意味では毎回が挑戦という印象かもしれません。改めて考えると、目指すところやスローガン的なものは、デビューしてからもあんまりなかったかもしれないですね。ただやっぱり「長く聴いてもらえる」っていうのがVTuberにおいてもアーティストにおいても大事なんじゃないかなとは思っています。にじさんじの活動もアーティストの活動も両方の方面において、長く聴いてもらえるような人になりたいなっていう願いがあります。でもそれは狙ってできるものではないので、やっぱり守るべき軸はブラさずに活動し続けるっていうのが、ずっと目指していくべきことだなって。
そもそものところで言うと、私はバーチャルとリアルの壁をなくしたいって言ってたんですけど、コロナ禍を経た影響かどうかはわからないんですが、今の世の中はVTuberとか顔出しをしていないアーティストも普通に受け入れられていると思うんです。そういうバーチャルな存在がめちゃくちゃ活動しやすくなった今だからこそ、飽和しちゃうとなんでもありになって、どこまでをVTuberと言うのか……みたいな問題が出てくるかもしれないので、だからこそちゃんとこの文化は守っていかなきゃとも思いますね。そういう意味でもにじさんじのVTuberとして、できることをしっかりやっていきたいという思いがあります。
樋口楓「Kaede Higuchi Live 2021 “AIM”」|冒頭30分プレミア公開【8/25発売ライブBD「AIM」収録】
緑仙:僕の方は、いろんなところでも言っているんですけど、フェスとかのステージで音楽だけを極めているアーティストさんと同じようなステージに立っても恥ずかしくないくらい、1人のアーティストとして評価してもらえるようになりたいっていうのが、メジャーデビューしてからの目標です。そのために、いろいろ模索しています。
アルバム1枚目の「パラグラム」のときは、音楽に対しての気持ちが強くて、自分自身がプライベートでいろいろ聴いてる好きな音楽のジャンルとか、歌声的に上から下までけっこう広い音域のものとか、いろんなものを届けたいっていう“わがままアルバム”を作らせてもらったんです。でも今年の「イタダキマスノススメ」「ゴチソウサマノススメ」では、いろんなタイプの音楽に触れてきた僕が今一番伝えたいことを伝えられるのはこの音だ、っていうのをなんとなく見つけた気がしたので、そこをこれから突き詰めていけたらと思います。
1つの理想的な形として、ライバーというタレント業的にはあんまりよくないかもしれないけど、「緑仙は好きじゃないけど、緑仙の音楽は好き」でも正直いいと思ってしまってるんですよ。僕を好きになってほしくて音楽をやってるわけじゃない、サービスとしてやってるわけじゃなくて、僕の音楽を聞いて何か思ってくれたらうれしいなって思ってるんです。だから「緑仙の音楽ってこういうのだよね」っていろんな人の中に持ってもらえたらいいなって。“僕が”出す音楽という、僕のところに価値を見出す形よりも、純粋に音楽をしたい、音楽作りをしたい、という“音楽”に主眼を置いた活動をさせていただける環境にいる、それは本当に奇跡的なことだと思います。
「イタダキマスノススメ」通常盤
「ゴチソウサマノススメ」通常盤
緑仙:ちょっと話が逸れるかもしれないんですけど、それこそVTuberの業界的に言うとANYCOLORの3D技術って本当にすごいんです。絶対ほかと比べものにならないクオリティを持っていて、そんなANYCOLORの3D技術で、VTuberとして3Dでステージに立たせていただけるのはマジで恵まれていると思うんですね。
そもそも僕がギターをやるきっかけとなったのも、その3D技術の話が最初なんですよ。我々のバーチャルな世界からリアルの世界に向けて出力するとき、物を持ったりするとめっちゃ位置がズレるので、実はマイク持つだけでも相当大変なんです。それをANYCOLORの3D技術でなんとかきれいに調整してるんですけど、小物ですら大変なのにギターの調整となったら本当に難しいんですよね。
でも僕はなぜか奇跡的に一瞬でギターをしっかり持てたんですよ(笑)。現実でもいきなりできて「これは才能だよね」ってことあると思うんですけど、「ズレずに物を持てる」っていうのはバーチャルにおける1つの才能で、そのときスタッフさんに「緑仙さん、こういうの本当になかなかないので、絶対ギターやめないでください」って言われたんですよ(笑)。いや本当にそうだよなって思いながら、そういうところから「音楽がんばろう」って思ったりとかもして。
「【バンドで歌ってみた】少女S / SCANDAL【解散GIG】」
緑仙:技術が高まれば高まるほどこちらのできることも増えるので、モチベーションも上がるし、それこそライブステージなんかもどんどんリアルのステージに近づいていってて。バーチャルな僕らが外にそういったものを出していくとなると、やっぱり3D技術って必要不可欠なので、そういった部分で本当に恵まれているなって思います。特に僕は「こういうの見たことないからやってみたい」とか「ほかでこういうのやってるのを見たので、うちでもできませんか?」とか余計なことをずっと言ってきた人間なんですけど、ANYCOLORの3D技術がこれだけすごいので、そういった見たことのないものもどんどん実現できるようになってます。だからこそアーティストとして、「VTuberってこういうふうになれるんだよ」って道を見せ続けたいです。
ほかのVTuberさんとか見ても、アーティストの形って1つじゃないんですよね。音楽だって1つじゃないし、パフォーマンスだって1つじゃない。そんな中で僕らしい何かを1つを作れたら、それこそもう200人もいるにじさんじのほかのライバーたちの中で、音楽にチャレンジしたいっていう方も挑戦しやすくなると思いますし、自分は無理だなっていう諦めを1つ無くせるように、そしてちょっとでも音楽がんばってみようかなって仲間が思ってくれるように、全体を引っぱっていけるようなアーティストを突き詰めていきたいと思ってます。
取材・文:株式会社KADOKAWA 大竹卓 監修:ANYCOLOR MAGAZINE編集部
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