Idios 1st LIVE “Seize the day”Day2レポート
ライブ冒頭、オープニング映像が流れると同時にステージが光に包まれる。スクリーンに浮かぶそれぞれのメンバー紹介に合わせて観客の声援が重なっていくと、メンバー全員が一斉に登場し、開幕曲「Iキャラライン」へ。緊張と高揚が混ざったような表情を浮かべながら、メンバーそれぞれの個性を活かしたキャッチーかつクールなこの楽曲を全員が声を揃えて歌い上げる。続く「Hai」ではレーザーライトがステージを縦横無尽に駆け巡る中、アップテンポなビートと掛け声が会場を一体化させていった。Day1からガラリと構成を変え、より明確に彼女たちの“Bitter”な一面を提示するオープニングブロックとなった。
鏑木が「Idios 1st LIVE “Seize the day” Day2へようこそ!」と語り出し、MCパートへ。メンバー全員が自己紹介を済ませると、小清水が「Day2公演は『Bitter』をコンセプトにした楽曲やパフォーマンスをしていきます。この後も期待しててね!」と観客へ伝え、会場の期待感は膨れ上がる。MCパート明け、1人ステージに残った小清水は「ダーリン」のカバーを披露。パープルの照明が小清水を照らす中、楽曲の序盤ではしっとりと情緒を滲ませつつ、サビで心の内に秘めた感情を発露させるように歌い上げた。
続く「ラグトレイン」では夕暮れ時の電車内を模したステージセットが登場し、疾走感とノスタルジーが同時に演出される。小清水、鏑木、石神がハーモニーを響かせると、歌詞も相まってまるで“旅の途中”を切り取ったような世界観が繰り広げられた。そして、「プレイ」では、倉持めるとがキレのあるダンスで観客の視線を一気に引き寄せる。リズムのアクセントを身体全体で表現するようなステージングを見せ付け、Idios随一のダンサーとしての存在感をアピールした。
「Ready Steady」はダンサブルなEDMサウンドが特徴のクールでスタイリッシュなナンバー。白基調のムービングライトがステージを照らす中、鏑木、獅子堂、五十嵐が息を合わせたフォーメーションダンスを見せ付ける。曲後半のラスサビではさらに3名のダンスのキレが増していき、客席の歓声も次第に大きくなっていった。
MCパートでは獅子堂、鏑木、五十嵐、石神が登場し、「どうでしたか、皆さーん!」と観客に質問を投げかけつつ、これまでのダンスナンバーが続いた前半パートを振り返っていった。その後、一度ステージが暗転すると、サングラスをかけた石神と獅子堂が再びステージに現れ、「Choo Choo TRAIN」を歌唱してフロアを沸かせる。2名はペンライトを振りながら、「まだまだ声出せるよね?」「今日一番の元気で一緒にペンライトを振るぞー!」と、客席を煽りながら盛り上げていった。そしてそのままステージに残った石神は「ふっかつのじゅもん」のカバーを披露。ハンドマイクを握りながら、言葉の1つひとつに力の宿ったボーカル表現が光る圧巻のステージングで観客の心を鷲掴みにする。特に中盤のエアギターアクションから、後半の観客と掛け声を共鳴させる構成は、まさに“ライブならでは”の高揚感を生み出していた。
ライブ中盤を再び熱くする「モエチャッカファイア」は、五十嵐のソロステージ。アンティーク調の椅子を巧みに使ったステージングと高級感あふれる背景映像が重なり、力強さと気品が共存するパフォーマンスを見せ付ける。続く、「ルームNo.4」では鏑木がステージを大きく使いつつ、時にお立ち台に足を掛けるなどワイルドに歌い上げた。そして、五十嵐、小清水、ソフィアによる「Cutie Panther」では、3名の明るくチャーミングな魅力が炸裂。猫耳としっぽを付けるという演出、カラフルな照明の明滅、そしてステージいっぱいに散るミラーボールの光が客席を幸福感で満たしていった。
このMCパートでは五十嵐、小清水、ソフィア、倉持が登場し、各々のパフォーマンスを称え合う。そして、倉持が「ここまでカッコいい曲が続いたんですけど、私たちがしっとりさせていきます」と意気込むとその言葉の通り、ここから会場は一転してエモーショナルな世界観に包まれていく。「あなたの夜が明けるまで」を小清水、倉持が穏やかに歌い上げ、夜から朝への移ろいを描く。照明のグラデーションが夜明けの光を模し、観客は静かに聴き入っていた。続く、ソフィアによる「The Everlasting Guilty Crown」のカバーでは、スタンドマイクを用いた堂々たる立ち姿が印象的に映える。高音の伸びとレーザーライトの演出がシンクロし、楽曲の壮大さを体現した。
その後ステージに現れた獅子堂が「This game」を熱唱し、アップテンポなバンドサウンドとともに会場の熱気が一気に上昇。黄色いレーザーが交錯し、ライブ後半に向けて観客の高揚感が増していった。そして、獅子堂、石神、ソフィア、倉持による「MOON PRIDE」へ。月をイメージしたような白と青のライト、ステージ奥で輝くまばゆい光がステージを満たす中、迫力あるダンスを見せ付ける。3名の歌声が強く、まっすぐに響き渡り、会場は一体感に包まれていった。
ここでDay1公演に続き、特別企画「Idios本気チャレンジ」の時間となった。この企画はメンバーそれぞれが自分自身に課したチャレンジに本気で向き合っていくというもの。この日披露されたのは、小清水のギター弾き語り、鏑木の遊園地潜入捜査、石神のDJプレイだ。Day2で「Idios本気チャレンジ」の先陣を切ったのは小清水。暗闇と静寂に包まれたステージに1本のスポットライトが差す中、「めちゃくちゃ緊張してますが、たくさん練習してきたので心を込めて歌います」とコメントし、「たばこ」を披露した。心の込もった小清水によるギターの弾き語りに、観客からは大きな拍手が送られた。
続けて鏑木が遊園地でキャスト体験をした際の映像が上映された。鏑木が着ぐるみの中に入ったり、お化け屋敷の幽霊に扮したりしながら、何も知らずに呼び出された海妹四葉にバレずに接客できるかを検証するこの企画。お化け屋敷にて海妹にバレてしまうという結果となったが、鏑木は「正直、めちゃめちゃ楽しかった!」と満足げな様子で、このチャレンジを存分に楽しんだようだった。
そして石神は音楽プロデューサー・原口沙輔の全面協力のもと準備してきたというDJプレイを披露。Idiosの面々をはじめ、社築や戌亥とこ、月ノ美兎などのにじさんじライバーの楽曲や過去の発言がリミックスされ、数々のにじさんじネタが取り入れられたDJプレイを見せ付けると、最後に石神は「(にじさんじ)大好きでーす!」と声を上げた。
「Idios本気チャレンジ」を終えて、再びステージにメンバー全員が集合。そして、ソフィアが「なんと、次が最後の曲になります!」とまもなくライブ本編が終わりを迎えてしまうことを明かす。本編ラストナンバーとなった「参戦決定☆メタモリディオス」で、メンバーは明るい笑顔で観客と向き合う。ライブの終演を名残惜しみつつも、最後の一瞬まで盛り上げようとそれぞれが熱量高く歌い上げていくと、観客も歓声とペンライトの波で応える。そして、Idios 1st LIVE “Seize the day”Day2公演は一度幕を閉じた。
アンコールの声が鳴り止まない中、再び7名が登場。アンコール1曲目は「私は、私達は」。曲中での互いを見つめ合う仕草、穏やかな笑顔、そしてサビでの一体感。この曲でのパフォーマンスは、Idiosの温かな関係性やそれぞれの個性が自然と浮かび上がるひとときとなった。
アンコール後のMCでは、それぞれがファンとメンバーに向けて思いを語る。ソフィアは「この2日間のためにみんなでがんばってライブを作り上げてきました。みんなそれぞれ苦しいことがあったと思うけど、みんなのステージを見てすごく感動しました。がんばろうと思えたのはメンバーやファンのみんなのおかげです。ありがとう〜!」と涙ながらに語り、五十嵐も目に涙を浮かべながら、「今日までみんなでがんばってきました。(ファンに向けて)君たちの笑顔もすごくうれしかった。ここまでがんばってきて本当によかったです。これからもIdiosは7人でがんばっていくので、温かい声援をよろしくお願いします!」とコメントした。
鏑木は「Idiosでリアルライブをやることが決まったときから、夢みたいな時間が続いていました。誰かの楽しみのために、みんなで力を合わせて準備をしてきたこの日々をありがたく思っています。そして、この2日間はさらにまぶしい日々でした。こんなにキラキラな光で(会場を)満たしてくれてありがとうございます。そして、同期のみんなにも心からお礼を伝えたいです。本当にありがとうございました!」と感涙の表情を浮かべ、石神は「こんなふうに1人も欠けることなく、ステージに立てていることが奇跡だと思います。同期のみんなのことを尊敬しているし、我々がこんな大きいステージに立てたのはファンの皆さんのおかげです。私の夢だったライブをIdiosのメンバーとすることができた奇跡に感謝しています。本当に2日間ありがとうー!」と明るく結んだ。
獅子堂も涙ながらに「ライブが決まってから、ダンスも歌も苦手だから不安が大きくて……でも、ファンのみんなが声を出してくれたり、コメントをしたりしてくれたおかげで、不安が吹き飛んで、ずっと幸せでした。このライブのことは一生忘れられない思い出になりました。みんな大好きだよー! これからもずっとずっと付いてきてください」とコメント。倉持は「こういうふうにライブをさせてもらえるということを、私たちもみんなも想像してなかったかもしれません。でも、それが現実になったのはメンバーやファンのみんなが連れて来てくれたからだと思っています。同期のみんなやスタッフさんをはじめ、私たちの向かう先にみんながいてくれることが私たちのパワーになっています。これからも私たちを愛してくれるとうれしいです!」と堪え切れない涙を浮かべながらも、明るく感謝を伝えた。
そして、小清水も「2日間、みんなとこのステージに立てて本当に幸せでした。ダンスが苦手だけどみんな(メンバー)たくさん教えてくれてありがとうね。ダンサーの方々も本当にありがとうございました。ライブは終わっちゃうけど、うちらの物語はこれからも続いていくから、ファンのみんなには付いてきてほしいと思っています。みんな大好き。2日間本当にありがとうございました」と感激の涙を流す。全員がコメントを終えると、観客からは温かい拍手が送られた。
ここでDay1公演と同様、Idiosのメンバーとスタッフの誘導により、観客たちは自分の立ち位置にあわせて、列ごとにペンライトの色を変更。これによって客席には、7名それぞれをイメージした虹のようなグラデーションが浮かび上がった。そして、アンコール2曲目へ。ステージが柔らかな照明に包まれる中、流れ出したのはDay1公演で解禁された新曲「なないろのうた」。曲中ではリズムに合わせて客席のペンライトの動きが自然と重なり、Idiosと観客が7色に溶け合った。
そして真のラストナンバーは「相性×優勝ドロップス」。Day1と共通のエンディング曲として選ばれたこの曲は、Idiosが初めてリリースしたオリジナル曲。ラスサビで全員が「相性×優勝ドロップス!」と叫んだタイミングで、銀テープが宙を舞う。曲の終盤に7名がステージ中央に集まり、決めポーズを取ると客席からはこの日一番の歓声が上がった。最後に7名は観客に向けて一礼の後、ステージ中央に集まり、全員で「本当に2日間ありがとうございました!」と元気に手を振ってステージを後にした。
Idios 1st LIVE “Seize the day”Day2セットリスト
1. Iキャラライン
2. Hai
3. ダーリン/須田景凪(カバー)小清水透
4. ラグトレイン/稲葉曇(カバー)小清水透、鏑木ろこ、石神のぞみ
5. プレイ/Giga(カバー)倉持めると
6. Ready Steady/Giga(カバー)獅子堂あかり、鏑木ろこ、五十嵐梨花
7. Choo Choo TRAIN/EXILE(カバー)獅子堂あかり、石神のぞみ
8. ふっかつのじゅもん/sumika(カバー)石神のぞみ
9. モエチャッカファイア/弌誠(カバー)五十嵐梨花
10. ルームNo.4/超学生(カバー)鏑木ろこ
11. Cutie Panther/BiBi(カバー)小清水透、五十嵐梨花、ソフィア・ヴァレンタイン
12. あなたの夜が明けるまで/傘村トータ(カバー)小清水透、倉持めると
13. The Everlasting Guilty Crown/EGOIST(カバー)ソフィア・ヴァレンタイン
14. This game/鈴木このみ(カバー)獅子堂あかり
15. MOON PRIDE/ももいろクローバーZ(カバー)獅子堂あかり、石神のぞみ、ソフィア・ヴァレンタイン、倉持めると
16. 参戦決定☆メタモリディオス
アンコール
1. 私は、私達は/Guiano(カバー)
2. なないろのうた
3. 相性×優勝ドロップス
ライブを終えたライバーたちからコメントが到着
――2daysのライブが終わった今の率直なご感想をお聞かせください。
五十嵐梨花
感無量です! ステージから見たあの景色が忘れられない。
倉持めると
最高に楽しかった! 走馬灯を見るときには、あの光景を思い出すだろうなって。
小清水透
一生の思い出です。
ソフィア・ヴァレンタイン
ライブってこんなに楽しいんだって思った!
鏑木ろこ
お客さんの歓声が振動として伝わって来るのがいいよね。
五十嵐梨花
わかる、あの盛り上がっているときの感じね。よくアイドルの方がライブ終わりに「がんばってよかった」って言っているのを聞いて共感していたけど、いざ自分が実際にライブを体験した後だと、「こんなに(そう感じるんだ)!?」って思った。
石神のぞみ
本当に楽しかった! 2周年記念の配信ライブもめちゃくちゃ楽しかったんだけど、実際にお客さんの顔を直接見ることができるオフラインイベントの楽しさに気付いたよね。お客さんのエネルギーが直接伝わってきた!
五十嵐梨花
すごいよね〜。しかも今回は、両公演とも配信もあるから感じることができる熱量も2倍よ?
獅子堂あかり
7人でステージに立てたことがうれしいし、7人でこのライブをできたことが感慨深いよね。
鏑木ろこ
何もないところからIdiosを結成してさ、ここまで来れたことがすごくうれしいよ。客席が埋まっているのを見て、「この人数をIdiosが集めたんだ」って思ったときに泣いちゃいそうだった。
小清水透
Idiosだけでこんなに大きいイベントをしてるのすごくない!?
五十嵐梨花
いや、マジですごいことだよ!
ソフィア・ヴァレンタイン
2日間でセットリストが違うじゃん? だから頭がパンクしちゃいそうになるときもあったよね。でも、みんなで「(私たちなら)できるよ!」って励まし合って、無事にライブを成功させることができたと思う。この7人じゃなかったらできなかったことだから、みんなに感謝してる。
獅子堂あかり
みんなでよかった!
倉持めると
いや〜、でもあんなに近くでいつも応援してくれているファンの方の顔を見ちゃったから、「また見たい!」って思っちゃうよね。
五十嵐梨花
本当にもっともっとがんばろうって思った。
倉持めると
本当にファンのみんなには、ここまで連れてきてくれてありがとうっていう気持ちだよ。
小清水透
普段からみんなの応援に支えられていました。本当にありがとう。
獅子堂あかり
いつもありがとう!
倉持めると
じゃあ、第2回のライブを目指してこれからもがんばりますか?
一同
がんばります! よろしくお願いします!