篠崎あやとのリクエストでタッグが実現「烏屋くんとだから走り切れた」
――烏屋さんと篠崎さんはこれまで、にじさんじの楽曲制作に多く携わっていらっしゃいますが、今回は「にじさんじ」の7周年を記念する楽曲ということで、プレッシャーを感じることもあったのではないかと思います。オファーを受けたときの率直なお気持ちを聞かせてください。
篠崎あやと(以下、篠崎):あまりプレッシャーを感じるタイプではないんですけど、今回はさすがにすごかったです。光栄な気持ちもありつつ、「ヤバいな、なんで俺なんだ」って20回ぐらい心の中で繰り返していました(笑)。
音楽制作ディレクター A:僕が篠崎さんにお声がけさせていただいたんですけれど、最初のミーティングのときにも「プレッシャーがハンパない」とおっしゃっていました。にじさんじの「虹」と7をかけた、相当重要な周年記念楽曲になるとお伝えしまして……。
篠崎:そうなんですよ! 真顔で「とても重要な曲でございまして……」ってハードルをかなり上げてきましたよね(笑)。
――烏屋さんは以前、ANYCOLOR MAGAZINEの記事へご登場いただいた際に、今回のオファーに対して篠崎さんと同じく「プレッシャーがあった」と明かされていましたね。
烏屋茶房(以下、烏屋):歌詞や曲の世界感を作ることは重要なファクターだと思っていますし、にじさんじはライバーさん・ファンの皆さんとの関係性や今までの積み重ねをとても大切にされているので、プレッシャーはすごくありました。これまで発表されてきたにじさんじの周年曲は歌詞も曲も素晴らしいので、そこに並ぶものを僕が紡ぐことはできるのだろうか……と思いましたね。

「にじさんじDJフェス」kz×烏屋茶房×DJ WILDPARTY座談会 「アウェイに見えて圧倒的にホーム」
――烏屋さんと篠崎さんはにじさんじの楽曲で何度もタッグを組まれていますが、今回も一緒に制作するとわかったとき、どう思われましたか?
篠崎:実は僕がリクエストさせていただいたんです。「作詞は烏屋くんがいいです」と。
――そうだったんですね!
烏屋:ありがたいです……!
篠崎:烏屋くんとじゃなかったら最後まで走り切れなかったかもしれないなと思います。いつも一緒にやっているから緊張が溶けましたし、歌詞のパワーでよりよいものにしてくれると信じているので安心して臨めました。
烏屋:僕は篠崎くんが指名してくれたと聞いて、「曲のクオリティは担保されているから、自分もちゃんとやらなければ」と思っていました。
篠崎:褒め合いになってる! 優しい世界(笑)。
――お互いに信頼し合っているんですね。
烏屋:そうですね。篠崎くんとはさんばか(アンジュ・カトリーナ、戌亥とこ、リゼ・ヘルエスタ) を始め、にじさんじの楽曲制作を一緒にやらせてもらうことが多いので。いつも楽しく制作させてもらっています!
「SMASH The PAINT!!」収録曲【『3倍!Sun Shine!カーニバル!』アンジュ・カトリーナ、戌亥とこ、リゼ・ヘルエスタ】公式ワンコーラスPV。さんばかの「みつぼしパレード」「6倍!! Rock 'n' Roll!! フェスティバル!!」 も作詞を烏屋茶房、作曲・編曲を篠崎あやとが担当している。
――Aさん、Tさんにもお話を伺いたいです。まず、おふたりのメインのお仕事や「Arc goes oN」で担当された業務を教えていただけますか?
制作プランナー T:「Arc goes oN」では制作プランナーとして楽曲やMVなどの企画や制作を担当しておりました。現在はメディアの進行管理を担当しています。
音楽制作ディレクター A:僕は音楽制作ディレクターをしています。楽曲制作をお願いする方の選定や予算の調整、スケジュール管理などを担当しており、ステークホルダーとして社内と連携をとりながら形にしていくのがメインです。
――おふたりも今回の楽曲を担当するにあたってプレッシャーを感じましたか?
制作プランナー T:はい。責任重大だなと……。ですがその分、気合いも入りました!
音楽制作ディレクター A:僕もすごく気合いが入りました! 我々にとっても大きな仕事でしたので、緊張感を持って進行していましたね。
篠崎:みんなでプレッシャーを掛け合ってがんばりましたね(笑)。
「Arc goes oN」のジャケット写真。
思いとバトンをつないで……楽曲完成への道のり
――「にじさんじ7周年」というのが楽曲の大きなテーマだったと思いますが、ほかにも考えていたテーマや描いていた楽曲のイメージはありましたか?
制作プランナー T:「私たちの活動は続いていく」ということもファンの皆さんに伝えたいなと思っていました。にじさんじにとって7周年は大きな節目ですが、あくまで通過点だと考えていたので。また、「にじさんじ WORLD TOUR 2025 Singin' in the Rainbow!」で歌ったときに盛り上がったり、エモさを感じたりできる楽曲をイメージしていました。
――リクエストを受け取られて、歌詞や楽曲作りはスムーズに進んだのでしょうか?
篠崎:全然進まなかったです(笑)。人生で一番苦戦しました。自分の場合、メロディは割とスムーズに出てくるほうで、早いと1時間くらいで完成するんです。でも「Arc goes oN」は1カ月ぐらいかかりましたし、制作途中に「もう浮かばねー!」って逃げ出しそうになりました(笑)。
――(笑)。悩まれたポイントはどんなところだったんですか?
篠崎:にじさんじの1周年記念楽曲「Virtual to LIVE」と3周年記念楽曲「Wonder NeverLand」、「にじさんじフェス2022」のイメージソング「Hurrah!!」がいい曲すぎて、今回はどんなメロディラインがいいのかすごく悩んでしまったんですよね。
にじさんじ - Virtual to LIVE [Official Music Video]
篠崎:それに加えて、いただいたイメージとの乖離も少しあって「どこにゴールを設定するか」「自分の中でどんなものがいい曲なのか」の答えが出てこなかったんです。AメロやBメロは一瞬でできたんですけど、サビにずっと悩んでいました。普段は10パターンほど作るところを今回は5、60パターンくらい作って、それでも「なんか違うな」っていうメロディしか出てこなくて……。それがとにかく苦しかったですね。
音楽制作ディレクター A:最初のオーダーのときに「このボーカルレンジの中で作ってほしい」とお伝えしていて、おそらくそれも篠崎さんを苦しめた要因の1つだったんじゃないかなと思います。「Arc goes oN」のように男女混合で歌う曲の場合、みんなが気持ちよく歌えるボーカルレンジが狭くなりがちなんですよね。
篠崎:そうなんですよ……めっちゃ苦しみました。そこで、1オクターブの中にわかりやすくまっすぐなメロディが詰まっている「Virtual to LIVE」を参考にしようと思ったんです。「Virtual to LIVE」はボーカルレンジのオーダーに対する“正解”のような曲なので、同じ感じでいこうと。
ただそうするとありがちなメロディになってしまって、これだと「Virtual to LIVE」や「Wonder NeverLand」は越えられないなと思ったんです。そのときに、「Hurrah!!」のボーカルレンジがめちゃくちゃ広いことにも気づいて!
にじさんじ - Hurrah!! [Official Music Video]
音楽制作ディレクター A:確かにそうですね。
篠崎:1回ボツになるのを覚悟して、「自由にやろう」「めちゃくちゃ音域を広げて作ってみよう」と吹っ切れたんです。そうしてできたのが、1つの音の形を繰り返して駆け上がっていくサビのメロディでした。
音楽制作ディレクター A:それが非常によかったんですよね! オーダーとは違う答えではありましたが、むしろさらに超えてきていただいたなと思って、「それでいきましょう!」とお伝えしました。
――ちなみに「Arc goes oN」の作詞と作曲はどちらが先に進んでいたのでしょうか?
烏屋:曲が先ですね。僕と篠崎くんで楽曲作りをするときはメロディがある状態でいただいて、あとから僕が歌詞を付けることが多いです。
――なるほど。では曲を初めてお聴きになったとき、率直にどう思われましたか?
烏屋:「うん、これなら書けそう」と思いました。曲を聴くまではプレッシャーが大きかったのですが、メロディが抜群に良かったし、「言葉の選び方次第でさらに何倍もおいしくなるぞ」と。1つの音の形で駆け上がっていくイメージや関連のある言葉でどんどん強くなっていくイメージがしっかり伝わってきたので、あまり悩まずスムーズに進められました。
篠崎:歌詞が完成するのも早かったですし、初稿を見たときに「これだ!」って思いました。
烏屋:ただ、いろんな立場のライバーさんが歌唱されるということで、歌う方と聴いてくれる方の両方に刺さる歌詞にするにはどうすればいいんだろうか……とかなり考えました。とはいえ、メロディの力や推進力に助けられて、自分の中での答えが出せた気がしています。
篠崎:僕らが助け合って完成させた曲です!
――「Arc goes oN」の曲名について考察されているファンの方もいらっしゃって、「物語は続いていく」というような意味で捉えている方が多い印象でした。
烏屋:僕が曲名をつけたのですが、まさに皆さんの考察通りです! 伝わっているのがうれしくて「それそれ!」と思いながらコメントを見ていました。
「Arc」 は「弧」という意味ですが、虹を連想できる言葉であり、物語という意味でも使われます。「Arc」に2つの意味を持たせ、それは続いていくんだよという思いを込めて「Arc goes oN」 とネーミングしました。
ライバーもスタッフも気合い十分だった収録現場
――収録で印象的だったエピソードがあれば、お聞きしたいです。
篠崎:僕はディレクションを担当するので毎回参加していたんですけれども、とにかくたくさんのライバーさんに参加していただいたので、表現や歌い方のすり合わせが大変でした。歌がすごく好きなライバーさんは、曲を聴き込んで“自分の歌”を作ってきてくれることが多いのですが、そうするとどうしても合わない部分が出てくるんですよね。
例えば、先ほど挙げた「Hurrah!!」は歌の表情がすべて均一に取られていて、かなりこだわってディレクションされているのがわかるんです。「Arc goes oN」でもそれが再現できるように、「ここの表情はこうしたい」と皆さんにお伝えして、きれいに合うよう調整していきました。大所帯ならではの難しさはありましたが、すごく勉強になりましたね。
――収録現場の雰囲気はどうでしたか?
篠崎:わいわい楽しい雰囲気でした。ディレクションも記憶に残っていますけど、一番印象的だったのは「にじさんじライバーさんってマジでみんないい方だな!」と感じたことです。28名もいれば、全員歌が大好きというわけではないんと思うんですけど、皆さんが自分なりの“一生懸命”を出してくれるし、礼儀正しいし、マジでいい方ばかりで本当に感動しました。
音楽制作ディレクター A:それはスタッフを含めてということでよろしいですか?(笑)。
篠崎:もちろん! スタッフさんも最高です!
――チームワークのよさが伝わってきます(笑)。それでは烏屋さんはいかがでしたか?
烏屋:初回のアンジュ・カトリーナさんの収録にだけ参加させていただいたんですけど、さんばかとは違った取り組み方で臨まれているのが印象的でした。どちらも真剣ではあるんですけれど、「Arc goes oN」はより緊張感があって、いろんな思いを込めてこの楽曲に向き合ってくれているんだなと思いました。
篠崎:さんばかの収録はすごくにぎやかですもんね! 今回の収録はいつもと違った雰囲気で新鮮だったな。
烏屋:そうそう。「ライバーさんたちはやっぱりプロだな……!」と思いました。篠崎くんの気合いも普段より一段と高かったですし、「絶対いいものにしよう」っていう意思をすごく感じましたね。
――なるほど。AさんとTさんにもお話をお聞きしたいです。
制作プランナー T:今回はパートを区切って1日に複数名の収録をしたのですが、これほどの規模の収録もこのような方法も初めてだったのでいい経験になりました。短時間でスムーズに終わり、ライバーの皆さんがこの企画に前向きに取り組んでくださってるのが伝わってきてすごくうれしかったです。
音楽制作ディレクター A:僕はほぼすべての収録に参加したのですが、28名のピースが埋まっていくイメージで進めていきました。最終的な完成図がある程度予想できていると「ここはこういう録り方をしたい」というこだわり、先ほど篠崎さんがおっしゃっていたように「最終的にきれいに合わせるためにこういう録り方をしなくちゃいけない」という完成までに必要なことが出てくるんですよね。
篠崎:けっこうスピーディーに進められましたよね。1名2時間くらい、早い方だと2、3回録ってOKみたいなこともありました。
――スタッフさんはもちろん、ライバーさんもかなり気合いが入っていたんですね!
音楽制作ディレクター A:本当にそう思います!
篠崎:進行やディレクションを一緒に担当したスタッフさんがいたんですが、その方の気合いの入り方もすごかったです。ボイストレーニングのお仕事もされている方なんですけど、毎回小さめの木の棒を持ってくるんですよ(笑)。歌い慣れていないライバーさんがいたらその棒を踵に挟んで「これに乗って歌ってみて」って発声方法を伝授してくれました。そんなふうにみんなでアイデアを出し合えたのも面白かったですね。
緻密でドラマチック、気持ちのいいフレーズ……楽曲の魅力を語る
――先ほど、「Arc goes oN」は助け合って完成した楽曲とのお言葉がありましたが、たくさんの楽曲でタッグを組んできたおふたりだからこそ感じる、「ここがいい!」というポイントがあるのではないかと思います。烏屋さんはメロディで、篠崎さんは歌詞でお好きな部分を教えていただきたいです。
篠崎:歌っていて気持ちよくなるフレーズが多いところです。サビの「夢中になって はしゃぎ回って」の部分とかすごく気持ちいいですよね。音の形を繰り返して駆け上がっていくこの部分は、フレーズの最後の流し方や韻の踏み方、発音の気持ちよさがめちゃくちゃ重要なんですが、烏屋くんは作曲や編曲もする方なのでそこを絶対に拾ってくれるんです。
あと、Aメロの「名前のない日々もかけがえのない宝物に」 の歌詞もよくて、韻を踏みつつ、「い」の母音で切ない感情が出しやすくなっているんですよね。すごく絶妙で、「これこれ!」って音に歌詞がハマる感じがすごく好きです。
烏屋:ありがとうございます!うれしい。えへへ(笑)。
――(笑)。烏屋さんはいかがでしょうか?
烏屋:篠崎くんはメロディの置き方が特徴的で、ここはキメ、ここは聴かせどころ、ここは盛り上げる部分とはっきり示してくれてるんです。設計がしっかりしているから、「ここに同じリズムや気持ちのいい音を乗せればいいんだ」って聴いた瞬間にわかる。篠崎くんも歌詞を書かれる方なので、作詞を考慮して作ってくれるんですよね。
また、繰り返しやキャッチーなメロディは全体を通したときに平坦な印象になりがちなんですけど、「Arc goes oN」は、AメロやBメロの関連性や落ちサビの落とし方、ドラマチックな展開と抑揚の付け方、それに対して印象的な言葉が乗るように設計されたメロディラインとすべてが緻密に計算されていて、「やっぱりすげえな」って思いました。
――お互いの仕事をリスペクトされているんですね。AさんとTさんは、完成した楽曲を初めて聴いたとき、どんな感想をお持ちになりましたか?
音楽制作ディレクター A:直感で「これだ!」と思いましたし、本当に素敵な曲だなと。こちらの細かいオーダーを取り入れながらプラスαでアレンジを加えてくださっているし、ステージで歌うときに盛り上がるフレーズやメロディ、エモさを感じるポイントが考え込まれているのを感じました。
制作プランナー T:私も本当に感動して、デモの時点で何回聴いたかわからないくらいです。すごくありがたいな、私も肩の荷が下りたなと思いました(笑)。めちゃくちゃよかったです!
篠崎:よかったー!ちなみに今回ってほぼノーリテイクでしたよね。
音楽制作ディレクター A:歌詞で少しだけご相談したくらいですね。最初は「虹」という言葉が何回か入っていたのですが、最後の最後、ここぞというところで入れていただきたいとオーダーさせていただきました。
――皆さん、ファンの方からの声で印象に残っているものはありますか?
烏屋:「すべてのライバーを忘れないような歌詞にしてくれてる」という、にじさんじを卒業されたライバーさんのファンの方からいただいた感想が特にうれしかったです。僕も「すべてがあってのにじさんじだ」と考えていましたし、それをイメージしながら作ったので、伝わってよかったなと思いました。
音楽制作ディレクター A:僕は「にじフェス2025」のホールイベント、にじさんじ 7th Anniversary LIVE 「OVERTURE」で「Arc goes oN」を披露したときに見た、皆さんのキラキラした顔が印象に残っています。すごく盛り上がりましたし、皆さんの反応を生で見れてうれしかったです。
【ライブ本編】にじさんじ 7th Anniversary LIVE 「OVERTURE」 Nighttime Stage/ 無料パート。「Arc goes oN」は「Daytime Stage」でも披露され、どちらもアンコールで歌われた。
相互性を確かめ、笑って泣ける曲になることを願って
――この楽曲がにじさんじやファンの方にとってどんな曲になってほしいか、皆さんの思いを教えてください。
烏屋:作詞をするうえで大切にしたのが、「ライバーさんとファンの方はお互いの目に映っている」ということでした。私たちはYouTubeやSNSのアイコン越しに意思疎通をしているなと気づいて、それを意識したときにアイコンがガラス玉に見えたんです。歌詞の「ガラス玉越しに」のフレーズはそこから出てきた言葉でした。この曲もそんなふうにファンの方とライバーさんの相互性を確かめるための曲になるといいなと思っていますし、これからそうなってくれることを願っています。
篠崎:僕はにじさんじの楽曲を担当するとき、明るい曲だけど、ふとした瞬間やシチュエーションによって泣けてくるような曲であることを大切にしています。自分自身そういった曲がすごく好きで、さんばかの曲もその意識で作っています。
「Arc goes oN」は7周年というテーマ的にも、そういう歌詞を乗せやすいメロディではあったと思うんです。キラキラとまぶしいけれど、胸にグッとくるというか、そういった情景が浮かぶような……メロディなので言葉にしにくいんですけれど。今回は、それを理論ではなく感情で出すことを意識してがんばったので、目指していた“笑い泣き感”のある曲になっていたらいいなと思います。
――この曲を聴いたとき、「にじさんじ」という冒険小説を読んだような感動がありました。篠崎さんがおっしゃった“笑い泣き感”を感じているファンの方も多くいらっしゃると思います。
篠崎:うれしい……! ありがたいです。作曲は言葉ではなく抽象的なものを作る役割なので、そこに歌詞が乗って初めて具体的な意味を持つと思うんです。そして、それをにじさんじファンの方が聴いてくれて、それぞれの感情も出てくる。こうなってほしいっていう希望はないんですが、いろんな感情が湧き上がるような曲にできたんじゃないかなと感じています。
――Tさん、Aさんはどうでしょうか?
制作プランナー T:私は「Virtual to LIVE」や「Hurrah!!」と同じように、にじさんじの代表曲としてファンの皆さんに覚えてもらうことを目指していました。今後のライブツアーで披露するときには、「声よ届いて Arc goes oN」のところをファンの皆さんに歌っていただけたらいいなと思っていて、今後の楽しみでもあります。
音楽制作ディレクター A:僕はたくさんのライバーさんが参加する楽曲を担当することが多くて、「Hurrah!!」や10名のライバーさんが参加した太鼓の達人とのコラボ楽曲「ココドコ?多分ドッカ島!」も担当していたんです。それらと比べても「Arc goes oN」の28名は最多で、こんなに大きな規模の楽曲を担当させていただいたこと、それが皆さんの手に届くことに感動しています。
直接制作されたのは烏屋さんと篠崎さんですが、おふたりとたくさんディスカッションをして作り上げたので、一緒に作りあげていった感覚があるんですよね。それが形になり、いろんな人が聴いてくださって、感動したり、さまざまな感情を持っていただいたりしていることをうれしく思っています。7周年という節目は1回きりですし、いつか振り返ったときに「あの曲めちゃくちゃいいな」と思っていただけたらさらにうれしく思います。
【MV】にじさんじ – Arc goes oN