デビュー2周年を迎えたVOLTACTIONの軌跡
──これまでのVOLTACTIONの活動の中で、特に印象的だったエピソード・思い出を教えてください。
風楽奏斗(以下、風楽):やっぱり直近だとDocumentary of VOLTACTION「150 Days」(以下、「150 Days」)が印象に残っているんですけど……VOLTACTIONとして活動を始めてからで言うと、1周年記念ライブ「VOLTACTION 1st Anniversary Live『RAISE the VOLTAGE』」を挙げたいです。「いいライブにしよう!」って初めて4人が1つの目標に向かって団結することができましたし、ライブも成功させることができました。初めての経験という意味で、忘れられない思い出です。
VOLTACTION 1st Anniversary Live『RAISE the VOLTAGE』 #ヴォルタ1周年3Dライブ
渡会雲雀(以下、渡会):わかるな〜! いや〜、でもやっぱり「150days」は印象に残っていますね。かけてきた時間ももちろんなんですけど、自分たちが1番本気で取り組んだものでもあったので、あの試験本番の緊張と、合格の味はたぶん一生忘れられないです。ちょっと本当に胸に来るものがありました……!
Documentary of VOLTACTION「150 Days」#VOLTACTION
渡会:もちろん今までやらせていただいたライブやゲームの大会でも、すごく感動したんですけど、「150days」はまた少し違うベクトルというか。それこそ部活で目標を達成したみたいな感覚に近いものを感じました。普段とはまた違った緊張感があの場所にはあったんです。合格したとき、もうみんなで抱きついとったよね?
四季凪アキラ(以下、四季凪):うんうん。「150days」の最後のテストで合格したときは本当に感動した。みんな「150days」のことを話してくれたので、せっかくだからそれ以外の話もしたいな。なんだろうな〜。
風楽:後に行くほどエピソードが被っちゃいけないみたいな(笑)。
四季凪:そうなんだよ(笑)
セラフ・ダズルガーデン(以下、セラフ):(風楽、渡会へ)お前らずるいよ、いつも!(笑)
四季凪:(笑)。でも、やっぱり去年の「にじさんじフェス2023」は印象的でしたね。VOLTACTIONの4人で立った初めてのリアルステージだし、有観客ライブをやらせていただくのも初めてでした。ステージも大きかったし、会場にいるお客さんの数も多かった。
ガーデン&カフェステージ Day2公式放送【#にじフェス2023_Day2】
セラフ:そうだったね。じゃあもうライブもドキュメンタリーも全く関係ないやつにしよう、ってことで4人で行ったシュラスコ!
風楽、渡会、四季凪:ハハハッ!
セラフ:あのとき、めっちゃ雨降っててね! シュラスコに駆け込んで、もう腹パンパンになるまで食ったよね。
風楽、渡会、四季凪:食ったね〜。
セラフ:うまい肉とパイナップルをもう腹パンパンになるまで食べまくって、全員でもう食えねえっつって。“日常回”もまたよしです。
VOLTACTIONは“ダンス”をどう捉えているのか?
──VOLTACTIONの皆さんほど精力的にダンスに励まれているVTuberグループは多くないと思うのですが、皆さんにとって“ダンス”はどのようなものなのでしょうか?
風楽:僕が1番大きいと感じているのは、二次元をメインに活動する僕らVTuberが、ダンスという三次元的なものを通して、皆さんとつながることができることです。配信や歌だけじゃない角度からみんなを楽しませることができるのは、ダンスに力を入れて活動しているVOLTACTIONならではの魅力にもなっているんじゃないかと思っています。
【Dance Performance】インレイド -Dance Remix- #VOLTACTION
渡会:ダンスって本当に奥が深いんですよね。ダンサーさんってすごく簡単そうに踊るじゃないですか? でも、その簡単そうに踊ることが実は一番難しいんです。
たくさん練習してなんとかカッコよく踊れるようになったと思っても、振り付けとまったく関係のない、ただ歩くだけの移動シーンが中々キマらないみたいな(笑)。日々、ダンスの難しさを痛感しています。
風楽、四季凪、セラフ:うんうん。
渡会:でも、まず第一に応援してくれるファンの方が喜んでくれるから、俺らはここまでダンスをがんばれていると思います。歌だけじゃできない表現をダンスを通して皆さんに見せることができたら、もっと楽しんでいただけるのかなって。
四季凪:ファンや視聴者の方たちには、VOLTACTIONを“ただの仲良し集団”というふうには捉えられてほしくないというか……私はVOLTACTIONのことを本当にいいメンバーが集まったなって思ってるんです。
その中で、ダンスというのは一朝一夕で身につけられるようなものではないわけじゃないですか。みんなとダンスに全力に取り組むことで、自分たちはこれくらいの大きな覚悟で活動に臨んでいるんだぞ、ということを伝える手段にもなるんじゃないかと思っています。
【Dance Practice】インレイド -Dance Remix- #VOLTACTION
セラフ:VTuberって基本的には配信活動をしていて、こうやってリアルに体を動かす姿を見せられるようになったのも、ごく最近のことですよね。その中でVTuberもこんなパフォーマンスできるんだっていうのを自分たちのファンはもちろん、そこからもっと広いところまで届けることができる手段の1つがダンスなんじゃないかと思っていて。
そのうえでVOLTACTIONの4人組が、ダンスを自分たちのアイコニックなものとしてアピールし続けることで、俺らはこんだけやれるんだぞ!っていうのを届けていきたいなっていう思いがありますね。
「150days」合格発表後、急ピッチで制作された「Action!!!!!!!!!!!!」
VOLTACTION 1st Mini Album「Action!!!!!!!!!!!!」通常版
──ダンスは皆さんの大きな武器の1つになっているわけですね。それでは続いて、1stミニアルバム「Action!!!!!!!!!!!!」の楽曲制作に際して、こだわったポイント、大変だったポイントなどお聞かせいただきたいです。
風楽:今回の「Action!!!!!!!!!!!!」は1曲1曲、本当に力を入れて作らせてもらいました。英語パートの多い曲とか、今まで歌ったことがないような曲もあって、収録自体は大変だったんですけど、いろいろと試行錯誤をしながら繰り返し挑戦して、最終的にすごくいいアルバムに仕上がったなって思っています。
大変だったポイントで言うと、「Crazy World」のアドリブパートですね。アドリブで曲を収録したことがなかったので、めっちゃ苦戦しました。「Crazy World」がほんとにクレイジーだった(笑)。
渡会:「TAKE ACTION」にもアドリブパートあったよね。渡された歌詞に「アドリブ」って書いてあって、「そこは1回アドリブでやってみて!」って全投げされました(笑)。
実際にやってみたら、「よかったからそのまま行こう!」みたいな流れになって。 皆さんには「どこがアドリブなのかな〜」とか考えながら聴いていただけたら、さらに面白いんじゃないかなと思います。
VOLTACTION 1st Mini Album「Action!!!!!!!!!!!!」初回生産限定盤A
渡会:今回のアルバム制作が決定したのって、「150days」の合格発表を受けてのタイミングだったわけですね。やっぱりVOLTACTIONはリアルガチなので、本当にそこでスタートを切ってアルバム制作を始めたわけです。いや〜、すごいスケジュール感でしたね。
四季凪:あれはすごかった。
渡会:しかもライブの準備と同時並行だからね(笑)。本当にみんなでいろいろがんばりました。「明日はこの曲、明後日はこの曲を録ります」みたいなスケジュール感だったので、まずはしっかりとコンディションを整えていかないといけなかった。
セラフ:俺も印象に残っているのは、時間との勝負ってところですね。アルバムのREC期間が短かったから、その中で急いで練習して、なおかつクオリティも担保しなきゃいけないっていう、ある意味で「150days」の期間中並に焦りのある期間でした。
VOLTACTION 1st Mini Album「Action!!!!!!!!!!!!」初回生産限定盤B
四季凪:あと、今回のアルバムの特典でVOLTACTIONの曲をソロで歌わせていただいているんです。四季凪が「インレイド」を歌わせてもらったんですけど、いや〜、VOLTACTIONの曲って難しいなというか……もともと思ってたことではあったんですが、こんな難しい曲だったんだっていうのを改めて感じさせられました。まだまだ努力しないといけないなって。
念願を叶え、1stライブ「Dynamic VOLT」開催へ
VOLTACTION 1st LIVE 'Dynamic VOLT”
──「150days」はあくまでスタートまでの道のりだったわけですね。これまでの活動を踏まえたうえで、1stライブ「Dynamic VOLT」はどんなものにしたいですか?
風楽:なんと言っても有観客のリアルライブになるので、お客さんと一緒に盛り上がりながら最高のライブを作り上げていけたらいいなって思っています。今回のアルバムは「Action!!!!!!!!!!!!」を引っ提げてのライブなので、まずは皆さんにアルバムをいっぱい聴き込んでいただきたいです。
そのうえで僕らはめっちゃダンスの練習をしているので、聴覚だけで楽しんでたアルバムがダンスによって視覚的にも楽しめるようになるっていう部分をぜひ楽しみにしていてほしいです。
いや〜もう本当に最高のライブになりそうですよ! めっちゃボリューミーだと思います。お腹いっぱいになって、もうVOLTACTIONはしばらくいいんじゃないかってなるぐらい。でも次の日の夜になったら、「やっぱりまたVOLTACTION見たいな」みたいな。
渡会:ラーメン二郎やないか! それ!
四季凪:そんな油っこいライブしないって(笑)。
渡会:「Dynamic VOLT」は二郎で例えるなら俺らが油、お客さんがスープ、それを乳化させたようなライブになるのかなー? やっぱりラーメンはスープが命だから。そんで乳化二郎が一番うまいからね!
一同:アハハハ(笑)。
渡会:……というのは冗談なんですけど(笑)。さっき奏斗も言ってたんですけど、今回のライブはアルバムを引っ提げてのライブになるので、皆さん事前にたくさん聴いていただけると思うんですけども、「あれ、この曲踊るのかな?」「ここライブでどうするんだろ」みたいな妄想を膨らませていてほしいです!
ライブって本当にお客さんの一生の記憶に残るし、みんながわざわざ時間を作って楽しみにしてきてくれることに感謝して、多幸感いっぱいのライブにしたいというか。多幸感ポワポワ〜みたいな。自分たちも楽しいけど、お客さんとみんなで楽しめるようなライブにしたいなと思っております!
VOLTACTION
四季凪:個人的には今回のライブを1回きりのライブにしたくないなっていうふうには思ってて。1stライブと銘打っているからこそ2回目、3回目に続くように、会場に来てくれたお客さんや配信で見てくれたお客さんが「また見たいな」って思ってくれるようなライブにしたいと思ってます。
そのためにはほかでは見られないライブをするってことが大切になってくるのかなとは思います。今までのVTuberのライブとはちょっと違うなと思わせられたら勝ちですね。難しいことではありますけど、がんばります。
セラフ:正直、「150days」でハードルが高まりまくってて、俺たちもプレッシャーも感じていないと言ったら嘘になります。でも、できるのか?という不安よりも、これだけ高くなった周囲の期待を裏切りたくないっていう思いが強い。ライブっていう大舞台でなにかしら変わったところをちゃんと見せたいという気持ちなんです。
そのうえでライブはとにかく盛り上げまくって、もうブチ上げていきたいですね。アルバムにも盛り上がる曲があるし、生でパフォーマンスすることも初めてだから、VOLTACTIONが「150days」を乗り越えてさらに成長して、この大舞台でここまでやれるようになったかっていうところを見てほしいです。
もし、それが成功してここまでやるVTuberユニットがあるんだっていう、衝撃を与えられるようなライブができれば、これからのVTuberライブの試金石にもなるかなと思っていて。そういう覚悟を持ってやっています。
この先のVOLTACTIONが目指す場所
VOLTACTION
──これからのVOLTACTIONが目指している場所・アーティストとしての目標を教えて下さい。
風楽:「150days」もそうかもしれないんですけど、最近の僕たちはもっと三次元に乗り込んでいきたいと考えていて……。よりメジャーアーティストに近いようなところを目指して、VTuberという存在を知らない人たちにも届くようにがんばりたいと思っています。さらにVTuberとしての活動もしっかり続けていって、両方のいいとこ取りをしていきたいんです。
四季凪:私もVTuberっていう枠組みだけに留まらず、いろんな方々の目に触れて行きたいと思っていますね。VOLTACTIONって韓国のファンの方が一定数見てくれていて、過去には韓国のイベントに出させていただいたこともありました。活動していく中で、日本以外の国の方に注目していただけたっていうのは素直にうれしいことなので、いろんな方向からアピールできたらいいのかなと思っています。
韓国・COEXで開催された「Seoul POPCON 2024」
渡会:あとは、「Dynamic VOLT」の次のライブもしたいし、さらに目標はでっかく、ドームみたいなキャパの大きいところでライブがしたいっていうのは、メンバーみんなが目指している目標かなと思います。
遠方の方にも楽しんでほしいので、いわゆる5大都市ツアーみたいなライブをやりたいなというのもありますね。ライブって活動を応援してくれているみんなに恩返しができる場所だと思っているので、できることならずっと続けてやっていきたいことなんです。
それを実現するためにも、普段の配信もそうですし、歌やダンスのレベルをもっと上げていかなきゃいけないなというのは常々思っているので、そういう場をいただけるようにVOLTACTION一同精進していきたいです。
セラフ:VOLTACTIONとしては、ライブの場でより高いクオリティのパフォーマンスをするっていうところと自分たちが成長していって、1段階、2段階上のステージでパフォーマンスしていけるようになることが目標ですね。
あとはまだVTuberをよく見る人とそうでない人の間に壁みたいなものがあると思うんですが、我々が今後の活動でその壁を打ち破ってもっといろんな人に見てもらえるようになりたい。まだ難しさがある中で、それこそリアルのアイドルを見ているような人たちも、楽しませることができるようなグループになっていけたらいいなと思います。